取材スタッフ「今 ライフセーバーの方でしょうか、水上バイクで救助をしにいったように見えます」

これは8月24日、神奈川県の由比ガ浜海水浴場で、『ノンストップ!』のカメラが捉えたライフセーバーによる救助の瞬間。

大きく波打つ海の中から、水着姿の女性が引き上げられ、水上バイクの後部座席に。
その後、無事、岸へと戻されました。

8月も残りわずか。暑さも復活し多くの海水浴客で賑わっていたビーチ。

海水浴に来た男性:
暑くて、LINEで海いかね?と言って集まってきちゃいました。

父:
2人ともそんなに泳ぎ得意じゃないから。目を離さない、遠くに行かせない、自分も遠くに行かない(笑)

この夏も相次いでいる海のレジャー事故。
今年6月から2カ月あまりの間で水難者数は269人。そのうち、海岸での事故が42%と最も多い割合を占めています。

その原因について考えられるのが、「離岸流」
離岸流とは岸から沖へと向かう強い流れのことで、日本の海岸における水難事故の半数以上が離岸流によるものとされています。

こちらは離岸流の流れをビジュアル化した映像。
波が崩れておらず、一見、穏やかな部分が離岸流。海の流れを表す染料が沖の方へと流れているのがわかります。

その流れに逆らって泳ぐのは、競泳のオリンピック選手でも困難だと言われ、実際に海上保安庁の潜水士が泳いだ映像でもまったく前に進めていません。

こうした離岸流などから身を守るため、どんな対策が行われているのか?
『ノンストップ!』は、最新技術を駆使した安全対策を取材しました。

離岸流から命を守る…最新技術

千葉県御宿町の中央海水浴場では…。

操縦士「ドローンパトロール離陸いたします」

ドローンを使って海水浴場を空から監視。

御宿海岸海水浴場 林昌広監視長:
そのまま岩和田の海水浴場に入っちゃってください。  

去年から導入された新たな取り組みで、ライフセーバーが御宿町にある3つの海水浴場を一度に空から監視することができるようになったそうです。

取材した23日に、空からの映像で見つけたのは…

御宿海岸海水浴場 林昌広監視長:
離岸流ここです。周りが(波が)崩れててここだけ崩れない。

波が崩れて白くならない不自然な場所。離岸流が発生していました。

すぐさまライフセーバーが離岸流の発生を知らせる看板を設置。さらに離岸流が発生したエリアに赤い旗を立て遊泳禁止エリアとしました。

親子連れが禁止エリアに立ち入ってしまう一幕もありましたが…

取材スタッフ「ライフセーバーの方がエリアの外に出るようにうながしていますね」

江の島の海水浴場では無料でライフジャケットを貸し出し

一方、9月13日まで海水浴を楽しむことができる江の島の海水浴場。今年から始まった全国初の取り組みがありました。
ライフジャケットの無料貸し出しサービスです。

祖母「こうして こうして こうして これかな?」

それだけではありません。

監視員:
これがGPSになってるのでライフジャケットにつけていただいても迷子対策になるので。

GPS発信機付きのライフジャケットです。
スマホで子供の位置がわかるため迷子を防ぐことができ、万一、沖に流されてしまった時にも場所を特定しやすくなります。

東京から祖父母と一緒にやってきた小学2年生の葵くん。

――海での泳ぎは怖くない?
葵くん:

ちょっと怖い。

さっそくビーチに向かうと…、ダッシュで海にダイブ!

一方、祖母はビーチパラソルの元で孫の様子を見守ります。GPSをスマホでチェックしてみると…、

祖母:
えーすごい。

葵くんが岸から少し離れたところにいることがしっかり表示されていました。

祖母:
安心だよね。どっか行っちゃってもこれで探してもらえるなら。

GPSと祖父母に見守られながら、トラブルなく海水浴を満喫した葵くんは…

葵くん:
楽しかったー。

由比ケ浜海水浴場では、離岸流をAIカメラで監視

神奈川県の由比ヶ浜でも最先端技術が、ライフセーバーの救助活動に活用されています。

取材スタッフ「由比ヶ浜海水浴場に設置されている離岸流を監視するためのカメラです」

カメラの映像をAIがリアルタイムで解析し離岸流を検知するシステムです。
離岸流は黄色い枠で表示され、そのエリアに人が流されると赤枠で表示されます。

さらに…

鎌倉ライフガード 野村侑生さん:
離岸流が発生したら、我々にはアップルウォッチに通知がきます。

取材したこの日、ライフセーバーのスマートウォッチには複数回にわたり離岸流の発生を知らせる通知が届いていました。
さらに由比ヶ浜ではアプリを使うことで、一般の海水浴客でも離岸流の発生を確認することができます。

取材スタッフ「アプリを確認してみますとちょうど正面に離岸流の流れができていることがわかります」

それでも、もし、離岸流などで沖へと流されてしまったら?
命を守るための対処法を解説します。

離岸流で流されてしまったら…対処法は?

堀池亮介アナウンサー:
海のレジャーで特に気をつけたいこの離岸流、一体どういうものなのか改めて見ていきたいと思います。

離岸流というのは岸から沖に向かって強く流れる海水の流れのことなんですが、流れの速さというのは毎秒2mに達する場合もあり、非常に強い勢いになることもあるということなんですね。
もしこの離岸流に巻き込まれてしまったら、どう対応すればいいのか?
水難学会理事の斉藤秀俊さんによりますと、大事なのは、慌てずに落ち着いて浮いて救助を待つことなんだといいます。
もし流され始めに足がつく場合は、岸と平行に逃げることも有効なんだということです。

今年も水難事故が相次いでいます。
斉藤さんによると、日本列島からかなり距離があるように見えるところに台風が発生している場合、発生した風が波に伝わって茨城県や千葉県の沿岸に押し寄せていて、水難事故につながってしまった可能性があるということです。

離れていてもまだ大丈夫だろうと思って、海のレジャーなどへ行ってしまうこともあると思うんですが、台風から離れていても事故が起きてしまう可能性はありますので、十分に気をつけていただきたいと思います。

台風が遠くにあっても波浪注意報が発表されていたら、海岸には近寄らないよう注意を呼びかけています。

(「ノンストップ!」8月25日放送より)