2025年の大相撲初場所で優勝した大関・豊昇龍(25)。
1月27日に開かれた横綱審議委員会で、全会一致で第74代横綱へ推薦されることが決まりました。

これにより、29日行われる日本相撲協会の臨時理事会を経て、3年半ぶりに新横綱が誕生することになります。

今回の横綱推薦について、相撲ジャーナリストの横野レイコさんは、協会財団100周年のイベントを控え、“横綱が不在”という状態を避けたいということも、昇進を決めた一因ではないかと指摘します。

相撲ジャーナリスト 横野レイコ氏:
横綱・照ノ富士が引退したということは、横綱不在の番付場所になってしまう。
そして、10月にはロンドン巡業が行われる、そういう意味では、協会財団100周年のイベントに、“横綱が不在”というのは非常に苦しいんですよね。

優勝を約束した“日本の母”

2024年11月の九州場所で優勝を逃した豊昇龍関。実は今場所、特別な思いで臨んでいたといいます。

大関 豊昇龍:
日本来た時から、ずっと後ろから支えてくれていて、その人と「来場所(初場所)、この気持ちでやり返します」って約束して臨んだ場所だったんで。

日本に来た豊昇龍関を“ずっと支えてくれた人”とは、いったいどんな人物なのか?
『めざまし8』は、豊昇龍関が“日本の母”と慕う、その女性を取材しました。

久保田るりさん:
(交流が始まったのは)彼が十両ぐらいですかね。それからは、息子のことも気にかけてくれるようになっていましたし。
「るりさん」っていう時もありますけど、大体ふっと出るときは、「ママ」って言ってくれています。

千葉県柏市に住む、久保田るりさん。
豊昇龍関が十両の頃から親睦を深め、26日に行われた優勝パレードでは、久保田さんの息子の輝哉さんを車に同乗させるほど、仲が良いといいます。

豊昇龍関と久保田るりさんの息子の輝哉さん

久保田るりさん:
「人が言わないかもしれないけど、こういうところは駄目なんだよ」とか、そういうことは伝えます。(豊昇龍関は)とても優しいんですね、根が。

そんな久保田さんと豊昇龍関は初場所前に、こんな“約束”を…。

久保田るりさん:
私12月1日が誕生日なんですけど、「11月場所で優勝して、優勝インタビューで『お誕生日おめでとう』って、あそこで言おうと思ったのに」と言っていたので。
「その悔しさ、忘れないように頑張んなよ」みたいな話をしました。

“日本の母”の誕生日に、「優勝」をプレゼントすることができなかった豊昇龍関。
その悔しさをバネに、初場所で見事優勝、さらに横綱への推薦も決まりました。

久保田るりさん:
雲の上の人みたいな。信じられないですけど、(初場所は)横綱にふさわしい戦いだったなっていうふうに私は思っていました。

3年半ぶりの新横綱誕生。今後の目標について豊昇龍関は、こう答えていました。

大関 豊昇龍:
入門したときから、てっぺん目指すってそういう気持ちでやってきたので…。
しっかり稽古して、てっぺんより、もっと上のてっぺんに目指していきたいなと思います。

(『めざまし8』 2025年1月28日放送より)