──初共演となりますが、事前に持っていたお互いの印象を聞かせてください。また、撮影を通して印象の変化はありましたか?
ムロ:クールビューティといいますか、見た目も性格もクールな印象でした。
僕らの世界はみんな人見知りですから、そこからお互いにいい意味で遠慮しながら会話をして、少しずつ歩み寄っていくだろうと思っていたんですけど…いざ一緒にお芝居をさせていただいたら、「そこまでやってくれるんだ!」と、受け皿が想像していた以上に大きくて。そこのイメージが変わりましたし、その受け皿の大きさをうれしく思いながら毎日撮影しています。
平手:ちょっと…ハードルが上がっちゃいます…(笑)。
ムロ:違う、違う!そういうつもりじゃないんだけど(笑)。本当に僕が思わないことまでやってくれるので、やりがいがあるなと思っています。平手さんが本当に好きなこと、思いついたことをやっていただくと、それに返すことで僕の世界も広がるんですよね。
それに、天才新人弁護士に翻弄される、もしくは翻弄されたフリをしながらマネジメントをするパラリーガルの話なので、事前にお話したときに「平手さんが自由自在に、自分が思うままにやっていただくほどこの話は面白くなるので、もしよければ思ったことをやっていただけませんか」とお伝えしていて。その言葉が思った以上に響いていることが本当にうれしかったです。
ムロツヨシ&平手友梨奈が思う蔵前と杏の魅力
──平手さんは、ムロさんにどのような印象を持っていましたか?
平手:内村(光良)さんとコントをやられているところをずっと見ていたので…。
ムロ:NHKさんですね。
平手:そのイメージが強かったです。でも、現場に入ると、キャラクターとして存在してくださっていて…本当にマネージャーっぽいところもあって(笑)。私が何かやらかさないかとヒヤヒヤしながら見守ってくださっていたり、無理矢理組まされたバディだけどちゃんとやるところはやってくださっていたりしていて、愛情みたいなものを感じています。すごく温かい蔵前です。
ムロ:ありがとうございます。
──お互いが演じる蔵前と杏の魅力的に感じる部分を聞かせてください。
ムロ:蔵前から見る杏は、自分にないもの、間違いなく真逆なものを持っています。それが美しいと思えたり、魅力的に見えたりするのが蔵前の良さでもあって。あとは、嫌というほどの器用貧乏な蔵前は、人の考えに合わせられるし、いろいろなことで65点とか70点くらいは取れてしまう人間。でも一つのことで100点が取れないから、マネージャーという裏の仕事をやっているんですよね。
女優・笠原梨乃(吉瀬美智子)という、自分にはない魅力を持って、人前で輝きを放つ人のマネジメントをすることで生きがいを感じていました。その後に出会った杏は、天才的な自分のテンポを持っていて、独自のギアで動く人で。そんな杏を見て「自分はこの人に何かできるんじゃないか」と思えるぐらいの惹き付けられたんだと思います。
最初は戸惑いますが、杏の説明書がない感じこそが魅力ですね。
平手:杏から見た蔵前も同じで、杏の持っていないものを持ってます。台本を読んでいても、ムロさんのお芝居を見ていても、蔵前の器用なところが魅力的だなと感じています。
