山本耕史との初共演に期待「素直に身を委ねたい」

――その深見さんを本作では山本耕史さんが演じますが、意外にも初共演なのだとか。

武が深見を尊敬していたように、初めてお会いした瞬間、心からカッコいいと感じる方でしたので、お芝居に対する迷いがなくなりました。自分一人で台本を読んでいるときより、耕史さんがいてくださるだけで心の針がふれるといいますか、“師匠”を感じるんです。本番では、素直に身を委ねていきたいです。

――武と深見の師弟関係にはどのような思いがありますか?

誰しも経験したことがあるのではないかという出会いと別れが描かれていることが、この作品の特に素敵なところだと僕は思います。だけど、日々を過ごす中、その関係性が変わらざるを得ないこともある。原作を読まれた方もそうだと思いますが、この音楽劇をご覧になった方も、自分の人生においての大切な出会いを思い出すのではないでしょうか。

――舞台ならではの見どころについて聞かせてください。

本読みの段階で、メインキャストをはじめ、アンサンブルの方たちもそれぞれがキャラクターを色濃くつくり上げてきていて、当時の浅草の空気を実際には知らないのに、きっとこんな街だったんじゃないかと思わせる雰囲気がすでに出来上がっていたんです。

当時の匂い、人の声、エネルギーなど、近い距離で感じとっていただけるのが舞台ならではの魅力。

とにかく人間がもつエネルギーにあふれていて、人と人がぶつかりあって、ふれあって、愛しあって、傷つけあって、そこに生きるうえで忘れてはいけないものを再認識させてくれる作品になっていますので、僕らが放つパワーを受け取ってほしいです。

撮影:河井彩美