<薄幸 コメント>

お話をいただいたときの最初の感想は「いや、嘘つけー!」ですね。何度かドラマに出させてもったことはあるのですが、毎回ドッキリを疑うところから、私は始まります。

もちろん、今回も例に漏れず、疑わせていただきました。特にこんな不摂生の塊のような私が、看護師役だなんて常識で考えたらあり得ない、おかしな話です。でも、どうやらドッキリではない様子なので、湖音波先生を見習って、気合いを入れてやりきろうと思います。

これまでドラマに出させてもらったときは、私自身の性格や生き方、使う言葉に近い役が多かったのですが、今回はまるで違います。病院のありとあらゆることを把握している、産休明けのベテラン看護師役。

仕事に対する責任感は強いですが、生真面目過ぎる性格ではなく、ほかの医者や看護師ともうまくコミュニケーションをとっているバランサーなのかなと思います。しかし、子どももいる主婦なので、仕事と私生活との両立に苦戦、葛藤するシーンもあります。

私自身、子どももいないし、結婚もしていませんが、世の中には松本のように仕事と私生活の両立に悩んでいる女性は、たくさんいると思うのでそこをうまく演じられるように頑張りたいと思います。

ただの医療ドラマではなく、その人の苦悩や、過去にあった出来事がふんだんに盛り込まれていて、今まで見たことがないドラマだなと思いました。

「何でアイツ、こんな腹立つこと言うんだよ!」と思ったら、昔こんなことがあったからなんだ…とか。あのときのあの表情は、そういうことだったんだ…とか。台本を読んでいてハッとさせられることが多々あります。

小説を読んでいるかのような、はたまた謎解きゲームをやっているかのような、そんな感動を覚えました。医療ドラマとしてはもちろん、人間模様なんかも楽しんでもらえたらうれしいです。毎話、心が動かされるばかりで、私はもうこの作品の、いちファンでございます。