<津田寛治 コメント>
――本作について、どのように感じていますか?
世界に「復讐モノ」がたくさんあるなかで、今作はドロドロしているだけではなく、沙織の韓国語のセリフなどクスっと笑えるようなシーンがあって、日本向けにうまく作られているなと感心しました。
また、復讐劇のなかに「家族愛」を描いているところが秀逸で、そのパートを担わせていただけることが本当にうれしいです。
――井上健司を演じてみての感想は?
健司は、強い人間ではないと思います。だからこそ、周りにはめられて刑務所に入ることになり、愛しているはずの家族の不幸の一因となってしまう。そして、ようやく出所し、家族と予期せぬ再会を果たしたかと思いきや、重い病に侵されてしまう。
そんな健司さんでも、最後の最後に報われるステキなシーンがあるので、ぜひ注目していただきたいです。
――共演者のみなさんの印象は?
若い俳優さんがたくさん出演されていますが、みなさん、とてもいいお芝居をされます。
僕が意識を失って寝転んでいるシーンでは、齊藤京子さんと白岩瑠姫さんのやりとりを「なんて、いいお芝居なんだろう」と思いながら聞いています。僕自身もハッとさせられて勉強になりますし、彼らを見ていると「日本のドラマ界・映画界の未来は明るいな」と思います。
――齊藤京子さんとのお芝居を通じて、どのようなことを感じましたか?
今作で特に印象に残っているのが、齊藤京子さんとのお芝居です。
健司が事件の真相を打ち明ける序盤のシーンで、齊藤さんが号泣されていました。“レイコ”の中で生きる“玲子”の思いが、齊藤さんを通して表現されたからこそ成立したシーンだと思います。
そのときの齊藤さんの表情を見て、僕のなかで“健司”の人物像が固まっていきました。
第8話では、これまでの2人のシーンの捉え方が変わるような出来事があるので、ぜひご覧いただきたいです。
――白岩瑠姫さんとのお芝居を通じて、どのようなことを感じましたか?
僕の撮影最終日に「兄貴と呼ばせてください」と言ってくれました(笑)。
逆に僕は、外見も立ち振る舞いも美しい彼のことを「世の中には、こんなにキレイな人がいるんだ」と見とれていたので、そんなふうに思っていただけていたと知ってびっくりしました。
白岩さんは、現場にいるときの“心の在り方”がすごくステキな方です。いつも紳士的で「僕は勉強させてもらっているので」とおっしゃる姿に感動しました。これからが本当に楽しみな俳優さんです。
――第8話の見どころは?
最終話は「そうなるのか!」という終わり方ですが、第8話はその伏線となる「レイコの愛情」が際立っている回です。娘のために復讐に燃え策略をめぐらすレイコが、家族を“守り”に入ります。これまでの『娘の命』とは違った胸を打つ回になっているので、ぜひお楽しみください!
