小野賢章さんと岡本信彦さんが、TVアニメ『破産富豪 The Richest Man in GAME』で“名コンビ”を熱演!弾丸セリフが飛び交う作品の舞台裏を語りました。

本作は、中国の動画配信サイト・bilibiliで、昨年2月に配信を開始し、総再生数1億回以上を記録した、大人気アニメの日本語吹き替え版。

ある日、冴(さ)えないサラリーマンである主人公のペイ・チェン(CV.小野賢章)は、深夜残業中に大学時代へタイムリープ。そこに「リッチェスト」(CV.福山潤)と名乗る謎のキャラクターが現れ、ペイ・チェンに資金を提供し、“金持ちになるチャンス”を与えると提案。

“社畜人生“からの脱却に喜ぶペイ・チェンでしたが、金持ちになるには“ある特殊な条件”を満たす必要が。その条件とは、「リッチェストが提供する資金でビジネスを始め、そのビジネスが赤字になればなるほど、ペイ・チェンの個人資産が増える」というもの。

「破産すれば富豪になれる」──常識破り、カオス全開の“ドタバタコメディアニメ”で共演する小野さんと岡本さんに、本作の見どころや収録の舞台裏について聞きました。

小野賢章「世界観と設定がすごく斬新」岡本信彦「“絆感”が面白い」

――本作への出演が決まった時の気持ちを教えてください。また、本作の魅力はどういうところだと思いますか?

小野:世界観と設定がすごく斬新で、自分がこれまでやってきた作品の中でも新しいなと感じました。売り上げが伸びて会社が大きくなっていくことが“成功”だと普通は思いますが、この作品の場合は逆で、損すれば損するほど自分が儲かるから、会社を立ち上げて損をさせていく。「損をするために何をしていくのか」が作品のベースになっています。

日本のアニメよりもちょっと尺が短いためなのか、会話もぎゅっと詰め込まれていて、1本1本の内容がとても濃いなと。そこも作品の魅力かなと思います。

小野賢章

岡本:最初に、本作については、“無双”というか「俺強い」的な“なろう系”に近いという説明を受けました。会社がどんどん強くなっていく気持ち良さがありますし、あえて失敗しようとしているペイ・チェンの雑な部分を、周囲のみんながサポートしていくから成功しちゃう、その“絆感”も面白くて。ベイ・チェンの思惑がみんなとすれ違っている面白さがあって、すごく好きな設定の作品です。

――それぞれが演じる、ペイ・チェンとマー・ヤンはどんなキャラクターでしょうか?

小野:ペイ・チェンは、とにかくしゃべりまくりで、表情がころころ変わります。破産するために行動していくことに向いているというか、すごくだらしないと思いきや、社長然としている部分もある。話が進んでいくと、「あれ?デキる社長なの?」となって、みんなが社長と会社のために自然と頑張るようなムーブができていく。そういう魅力のある不思議な男です。

ゲームを制作するペイ・チェン © bilibili 閱文動漫 改編自閱文集團旗下起點讀書小說《虧成首富從遊戲開始》 作者:青衫取醉

岡本:マー・ヤンは、ちょっと天然というか、あまり物事を考えないタイプ。ゲーム好きだけど下手で、だらしなくて何もできない、とにかくダメな人だけど、明るくて悪意はない。そんな彼は、ペイ・チェンの「破産する」という目的の中では最高の原石のような存在で、この「破産富豪」というストーリー内ではめちゃめちゃ輝くキャラクターだなと思いました。

チェンを起こすマー・ヤン © bilibili 閱文動漫 改編自閱文集團旗下起點讀書小說《虧成首富從遊戲開始》 作者:青衫取醉

――本作はボケとツッコミの応酬が激しく、かなりコミカルなシーンが多い印象です。アフレコ現場はどのような雰囲気でしたか?

小野:セリフが被らないように、大体別録りになります。テストの時に、お互いになんとなくの雰囲気を確認しつつ、録っていく感じですね。収録自体はすごく順調で、スムーズに楽しく進んでいます。

岡本:何かハプニングとかあったっけ?

小野:ハプニングはあまりないけれど、毎回スタッフさんからいただいた差し入れがスタジオ内にあって、リン・ワン役の高野(麻里佳)ちゃんが毎回、「これ、今週のいただきものです~」ってみんなに配っているぐらい?

岡本:配ってるね(笑)。収録も時間を超えることもなく、それこそ早く終わったらご飯を一緒に食べに行くこともあるし。この前はルアン・グアンジェン役の仲村宗悟と「行ってみたい」と言っていた中華料理店に行きました。そういえば、収録現場ではご飯の話題も多いですね。

小野:朝から録っているので、お昼時になってお腹が空いてくると、やっぱりご飯の話で盛り上がりますね。

(※)リン・ワン:ゲーム業界に憧れ、父親の反対を押し切ってゲーム会社に入社をしたものの、仕事ができず何度もリストラの候補になっている巨大企業の社長令嬢

(※)ルアン・グアンジェン:美術専攻の大学生で、得意なデフォルメイラストを描いてはネットに投稿している、人見知り気味の若手イラストレーター