良いものは必ず誰かがピックアップしてくれる時代
この流れで、上戸さんは「今、思い出したから言っていいですか?」と前置きをして、「“大沢たかお祭り”はどう思ったんですか?」と尋ねました。
(※)「大沢たかお祭り」…映画『キングダム』で大沢さんが演じた王騎将軍の画像に、一般ユーザーが“育児あるある”などのキャプションをつけて投稿。大喜利状態となり、SNSで大きな話題に。
大沢:ふふふふ。
上戸:私、あれが流行ったときに、やっぱり私は大沢さんを知ってるので、ちょっとイラっとしたんですよ。

大沢:うん。
上戸:それで、私、見るのをやめたんです。
大沢:うん。
上戸:そうしたら、大沢さん本人が見てるっていうのが。
松橋:ですね。
上戸:インスタであがって。
大沢:うん。
上戸:「なぁんだ」みたいな。「喜んでるじゃん!」って(笑)。
大沢:(笑)。喜んでる…?
松橋:あはははは。
上戸:「OKなんだ」って。
大沢:「喜んでる」っていうわけでもない。まぁ、そもそも、俺が始めたことではないでしょう。まったく、それは関係のないところで。
上戸:自分が一生懸命やった芝居をバカにされているとかは、思わなかったですか?
大沢:うーん。なんか、世のお母さんたちが…。僕なり、王騎将軍のいろんな表情を使って自分の日常の思うこと、つらいこととか嫌なことを笑いに変えて言うって、それもひとつのエンターテインメントだし。

上戸:へぇー。
大沢:自分の演じた王騎将軍というのは、ユーモアがすごくある人で。
松橋:うん。
大沢:強いんだけど、ユーモアもあってっていう人だから、そういうのが世のお母さんたちの何かに届いたのかなぁっていうのは思うから。
上戸:やさしい。
大沢:でも、誰かが傷つくなら…。
上戸:(大沢さんは)傷つかなかったですか?
大沢:だって、自分というよりももう、役は一人歩きして生きていっちゃうから、自分のものではなくなってしまう。
松橋:うん。
大沢:演じていたときは僕だったけど、もう今は僕のものでもないから。だから、それでお母さんたちがいろいろ楽しいなら、エンターテインメントでいいんじゃないかなって。
上戸:みなさん、めちゃくちゃセンスある言葉をのっけてますよね。
松橋:逆に、あれはじまりで『キングダム』を全部観ましたっていう人もいるんですよ。

上戸:ああ、そっか。そうか。
大沢さんは、「みんなの、街の声でまた映画が盛り上がるって素敵なこと」「(SNSによって)自然発生的にでも、良いものって必ず誰かがピックアップしてくれる時代だから。そういう意味では、使い方を間違えなければ、すごくいい時代になっている」と語りました。

『ボクらの時代』2025年9月14日放送より
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