生活安全課からきた最年長刑事が「情報犯罪」に挑む『絶対零度』新章
沢口さんといえば、『科捜研の女』シリーズ(1999年~/テレビ朝日)で主人公の法医研究員・榊マリコ(さかき・まりこ)を演じ、昨年に放送25周年を迎えました。
『科捜研の女』は、現行の日本の連続ドラマで最も長く続いている作品であり、最多シリーズ記録を更新中。沢口さんは、『検事・霞夕子』シリーズ(2011年~2014年)をはじめ、かつての“フジテレビ2時間ドラマの顔”としても親しまれていました。
沢口さんが今作で演じるのは、「情報犯罪特命対策室」(以下:DICT<ディクト>)で捜査にあたる刑事・二宮奈美(にのみや・なみ)。

警察官になって以来、長年にわたり所轄で勤務。40歳で刑事研修を受けたのち、生活安全課に配属され、地域の少年犯罪などを担当してきました。
二宮の捜査スタイルは、生活安全課での経験を生かした地域密着型。事件現場周辺の人々への聞き込み調査に余念がありません。一方で、街に溶け込むその様子が地域住民と井戸端会議をしているようにも見え、本当に捜査の役に立っているのか疑念を抱く者も。
それもそのはず、このDICT(ディクト)は、総理と内閣官房副長官直轄の組織で、警視庁内の各課より集まった、えりすぐりのスペシャリストが集まる組織。その中で最年長の二宮は、明るく元気な性格で、チームのエンジン。記憶力に優れ、人間観察やなにげない会話から情報を拾うのはうまいものの、生活安全課にいた二宮の経歴に目を引くような点はありませんでした。
誰よりも“人と向き合う”ことを信条とし、目の前の困っている人を助けてきた二宮は、「情報犯罪」という“顔の見えない敵”に、いかに立ち向かうのでしょうか。
DICT(ディクト)が向き合うのは、高度に発達した情報技術に基づいた「情報犯罪」。
特殊詐欺犯罪に代表される「匿名・流動型犯罪(トクリュウ)」は、実行役と指示役が分離しており、現場で逮捕されるのは主に若者たち。例えば、被害者宅に現金を受け取りに行く“受け子”や、電話で高齢者をダマす役割の“かけ子”といった役割を担わされています。
スマートフォンの普及と裏アカウント文化の広がりにより、闇バイトの勧誘などを通じて、若者が知らぬ間に犯罪に巻き込まれるケースが増加中。しかし、秘匿性が高い通信手段を用いての犯罪のため、逮捕されるのは末端の実行犯にとどまり、その背後には、さらに上の指示系統が存在。
真犯人にたどり着くまでには、何重にも張り巡らされた組織の闇を一つずつ暴いていく必要があります。このような構造的な問題が、事件の本質的な解決を困難にしている現在。DICT(ディクト)は、この複雑に絡み合う「情報犯罪」の闇に切り込み、その本質に迫ります。やがてたどり着く、国家存亡を脅かす危機とは――!?
真犯人の正体が見えない「情報犯罪」に立ち向かうため、警視庁内の各課より選ばれたスペシャリストたちが集結するなか、なぜ生活安全課の二宮は配属されたのか。まったく新しい『絶対零度』の新シリーズが幕を開けます。
『絶対零度~情報犯罪緊急捜査~』は、10月スタート!毎週月曜21時より、フジテレビで放送されます。