テレビアニメ『よふかしのうたSeason2』で声優を担当する雨宮天さんが、共演する佐藤元さんとのアフレコエピソードを語りました。

テレビアニメ『よふかしのうたSeason2』は、夜に眠れない日々が続いている不登校中の夜守コウ(やもり・こう)が吸血鬼のナズナと出会い、魅了されていきます。そしてナズナを“好き”になることを決めたコウと、コウに“惚(ほ)れさせる”決意をしたナズナ。そんな彼らに、吸血鬼を殺そうと企む探偵・鶯餡子(うぐいす・あんこ)の手が、すぐそこまで迫るというストーリー。

本作で、吸血鬼のナズナを演じる雨宮さんにインタビュー。3年ぶりの続編で感じたナズナの魅力や、コウを演じる佐藤元さんとのアフレコ時のエピソード、楽しみにしてほしいポイントなどを聞きました。

【インタビュー後編】雨宮天が語る声優をやっていて楽しい瞬間は「“あり得ないこと”がキャラクターの“リアル”につながったとき」朝活で英語を勉強中のプライベート話も

雨宮天『よふかしのうた』前作で印象に残っているのは“吸血音”

──約3年ぶりの続編となりますが、雨宮さんが思う『よふかしのうた』の魅力を聞かせてください。

私の話になってしまいますが、日常に疲れていると、熱いバトルものやヒューマンストーリーが受け入れられないときがあって。その物語を受け入れる元気がないというか。それでも「熱くなりたい」と思ったときに『よふかしのうた』は刺さるんじゃないかなと思います。

『よふかしのうた』は、無理をして見なくてもスッと物語が入ってきて、それでいてしっかり人間ドラマが描かれていて、熱さもある作品なんです。

コウくんは夜更かしボーイだし、ナズナやほかの吸血鬼たちも結構いい加減ですし、登場人物が真っ当じゃないから(笑)、元気がない自分が受け止めてもらえている気がするし、逆に物語を受け止められるのかな、と思います。

──Season1で印象に残っていることはありますか?

吸血音を自分で出したことが印象に残っていますね。最初はSE(効果音)だと思っていたんですけど、自分でやることになって。自分では「これでいいのかな?」とわからなかったのですが、スタッフさんには褒めていただきました(笑)。「すごくいい音が出てます!」と。

普段やらないですし、いまだに吸血音の収録は緊張しますね。でも、吸血音を含めて、ナズナはこれまで私が演じたことのないタイプのキャラクターなので、ナズナに自分の演技の幅を広げてもらった感覚があります。

──ちなみに、吸血音はどのように出しているのでしょうか?

下唇に歯を合わせて、唇と歯の隙間で息を吸うとチューと音が鳴るんです。ですから、歯にものが挟まっているとできないわけで。アフレコ中にお菓子などをいただいたあとは、歯の隙間がいい具合にあるかどうかをチェックしてから収録しています(笑)。

──オンエアで吸血音は聞きましたか?

聞きました。すごく良かったです(笑)。途中でSEに差し替えられるんじゃないかと疑っていましたが、それもなかったようで。

アフレコの現場で出す音って、すごく小さいんです。それをしっかりマイクで拾って、音量調節をしていただいて放送しているので、自分が収録したときよりもキレイな音になっているなと思いました。