──明子と日高先生の出会いの場になる絵画教室は、画面越しでも独特の空気感が見られましたが、実際の撮影はいかがでしたか?

見上:個人的なお話ですけど、高校時代に通っていた塾の合宿所にすごく似ているんです。先生がお昼の時間にお茶を入れてくれたり、ご飯を作ってくれたりすることもあって。

畑:すごい!劇中でも日高先生がお茶を出してくれていましたよね。

見上:そうそう。だから、絵画教室には行ったことがなかったけど、すごく懐かしいなと思える場所でした。

畑:私は絵画教室のシーンはあまり多くなかったのですが、現場でも独特な雰囲気がありましたし、絵の勉強って集中力が必要なんだなと感じました。

東村アキコがロケ地に差し入れ!マンゴーを自らカットするおもてなしに見上愛が感激!

──撮影現場で印象に残っているエピソードを聞かせてください。

畑:永野さんがカフェカーを入れてくださったことが印象に残っています。絵画教室のシーンは宮崎で撮影をしていたのですが、「ここにも来るんだ!?」と驚きましたし、永野さんカッコいいなと思いました。

見上:私が印象に残っているのは、東村(アキコ)先生がマンゴーを差し入れてくださったことですね。自ら切り分けて「食べて!」と配ってくださって。

畑:私がいないときだ!あの、マンゴー独特のパカッていう感じで切ってくださったんですか?

見上:そうそう、パカッて(笑)。現場に来てくださったこと自体もですが、先生が自らマンゴーを切ってくださると思わなかったので、すごくうれしかったです。

──東村先生とはどのような会話をしましたか?

見上:衣装合わせのときに「北見に似てるね」と声をかけてくださったのですが、それ以外はほとんど雑談でした(笑)。

畑:私は『ママはテンパリスト』という作品から東村先生のことを知ったのですが、その話をしたら二十歳になった“ごっちゃん”(漫画に登場する東村先生の愛息)のお話をしてくださって。ファンとしてすごくうれしい時間でした。

東村先生、この映画の現場に何度も来てくださったのですね。

見上:そうですね。しかも、ロケハンにも行ってくださったみたいで。

畑:えー!?

見上:もともと宮崎のご出身で、絵画教室のロケ地もご親戚の家と聞きました。

宮崎の方々も現場にお手伝いに来て、伊勢海老のお味噌汁とかを作ってくださって。東村先生もですが、先生の周りの方々からも「この映画を支えるぞ」「いい映画にしたい」という思いが伝わってくる現場でしたね。

畑:チーム全体にその空気感が漂っていましたね。「こういう現場の空気を作れる1人でありたいな」と思える現場でした。