<石田ひかり コメント>

――撮影現場の雰囲気はいかがですか?
どの役をいただいたときも同じなのですが、毎回格闘の連続です。私よりも出番の多い神山くんと中村くんは、ほかにもいろいろなお仕事を抱えながら、とても一生懸命演じているなと感じました。神山くんは、本当に丁寧なお芝居をされる方ですよね。
ウチの息子の“うみ”くんは、いい意味で能天気で(笑)。彼が輝元役で、とても良かったと思っています。そして竹中さんは、読経のシーンもとてもいいお声で、 説得力があってカッコいいです。

――竹中さんとはデビュー映画でも共演していますね。
映画『ふたり』(1991年)で共演させていただいて。私は高校生、竹中さんは母親の主治医という設定でした。そして30年を経て、晴れて夫婦となりました(笑)。
現場での竹中さんは、とても自由でアドリブが多いというか…。私はその逆で、アドリブになかなか上手く対応できないタイプなので、撮影中は毎回「どうしよう」とアタフタしています。でも、そこも含めて、楽しい現場ですね。

――ドラマは「食」がテーマのひとつですが、石田さんにとって思い出深い料理は?
誰にでも、好きな食べ物や嫌いな食べ物、忘れられない料理があったりと、「食」は私たち一人ひとりの人生に直結していますよね。空腹を満たす以上に気持ちまで豊かにしてくれます。
特に、作り手の思いが伝わってきたりするとうれしかったり、頑張れたりするもの。私の世代だと、運動会の前日などは、母がとんかつを作ってくれたのを覚えています。
このドラマは、そうした料理の持つ力を丁寧に描いている作品だと思います。
――第5話では「お好み焼き」が登場します。
「お好み焼き」は、石田家の休日の昼の定番メニューでした。母が一生懸命山芋をすりおろしていたのを覚えていますし、それぞれが好きな具材を入れたりした思い出があります。何より、ホットプレートを囲んでワイワイとしながら皆で作って食べたことが忘れられません。
ひっくり返すのを皆で競ったり、わざと大きなお好み焼き作りに挑戦してみたり…。やっぱり食って、思い出につながっていますよね。
――第5話の見どころは?
この回では、真耶がケガをして入院しますが、ちょうど3年前の同じ時期に長男を亡くしているんですね。そうした出来事を乗り越えて、日々を暮らしている方丈家が描かれる回になっています。
第1話からここまでの、方丈家の人間のセリフや表情に隠された意味もわかるし、ドラマ後半に向けて視聴者のみなさんの見方も変わってくるのではないかと思います。

――視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。
多くの方が神山くんと中村くんに注目して、楽しんで見られていると思います。二人が演じる翔太と輝元が、これからどんなことを経験し、どんな関係になっていくのか。そしてどんな結末が待っているのか。ぜひ、楽しみにしていてほしいと思います。
