約800個のドーナツは、12時に開店して夕方には完売
今回は、「知っているようで知らない商店街ツアー!天神橋筋商店街編」を放送。

大阪の天神橋筋商店街は、1丁目から6丁目まで南北に2.6kmあり、その長さは日本一。全600店舗のうち半分以上が飲食店ですが、人気のグルメ店もひしめき合うなど生き残るためには工夫が必要です。
そんな激戦区の天神橋筋6丁目に、今年8月オープンしたのが、ドーナツ店「ROND(ロン)」。老若男女問わずお客さんが絶えず並び、毎日店で手作りする約800個のドーナツは、お昼12時に開店して、夕方には完売するといいます。
毎日変わる、8~11種類のドーナツの中で一番人気なのが、ドーナツにホワイトチョコとアーモンドをつけキャラメルをかけた「キャラメルアーモンド」(320円)。ほかにも「西尾抹茶」(230円)など和風のものから、「とうもろこし」(350円)や「チェダーチーズ」(210円)といった変わり種も。(価格はいずれも税込)。

店を立ち上げたのは、店長の西岡紗恵さんと久留須愛美さん。
ドーナツ店運営会社の社員である彼女たちは、この新しい飲食事業の立ち上げに立候補したそうで、経営は素人だったものの、緻密な戦略に基づきわずか2ヵ月足らずで大成功を収めました。
西岡さんは、戦略のひとつ目として「お客さんから、厨房(ちゅうぼう)とかドーナツが見えて、リアルタイムで作っているのが伝わるように、筒抜けの構造にしました」と紹介。オープンにあわせて行った“攻めの改装”です。
以前、カフェだった店舗の入口には壁がありましたが、それをなくして商店街から店内が見えるようオープンに。そうすることで、商店街を歩く人たちにドーナツを揚げている匂いや作っている様子が伝わるようにして、足を止めるきっかけを作り出したのです。
そして、ドーナツを入れる「紙袋」にも仕掛けが。西岡さんは「手さげで持てるところにこだわっていて、かわいいバッグにすることで、もらったときから、うれしい気持ちになったり、誰かにあげたくなったりするようにしました」とデザインのこだわりについて解説。
狙いは見事に当たり、“手さげの紙バッグがインスタ映えする”と若い人たちの間で人気に。ドーナツではなく紙袋をインスタに上げている人も多く、店のロゴが同時に拡散されるため宣伝効果も抜群です。

また、店先の品ぞろえにもひと工夫あり、定番ドーナツはありつつも、多くは日替わりで提供。
人気の商品でも、あえて毎日は置かないといい、その理由について「毎日来ても飽きないようにというのと、お目当てのドーナツがなかったとき、また別の日に足を運んでもらえるように日替わりにしています」と西岡さん。
さらに新商品にも力を入れ、月に2個ほど開発しているそうで「やっぱり商店街って、毎日同じ道を通る方がいて、いつ来ても、みなさんがワクワクして飽きないようなお店を作りたいので、常に新作は考えています」と明かすなど、「ROND」が人気を博している裏側には、さまざまな工夫が。

番組ではほかにも、極厚ふわふわのトーストが人気の「Cafe Tokiona」や、艶やかな見た目にもちっと食感のハイブリッドうどんが楽しめる「扇町うどん屋あすろう」、商店街のすぐ近くに本社があるカンテレのアナウンサーが、おいしすぎて通い詰めているお店なども紹介。
スイーツ博士・岡安譲カンテレアナウンサーが「日本一おいしい」と称賛するミルクレープがウリの「oyatsu&cafe Lino」なども登場します。

『ウラマヨ!』(関西ローカル)は、11月30日(土)13時より、カンテレで放送されます。