<福田麻貴(3時のヒロイン) インタビュー>

今回、声優を目指す2人の女性のVTRに、福田さんはどんなことを思ったのでしょう。オファーを受けた心境や、今回の経験で得たことなどを収録後に語ってもらいました。

──まずは、このナレーションのオファーが来た時の心境をお聞かせください。

びっくりしました。いつもスケジュールは、マネージャーさんが登録してくれたものを見るんですけど、バラエティ番組の収録と同じように、しれっと入っていて(笑)。「え?あの『ザ・ノンフィクション』?」みたいな感じでした。

ちょうど、相方のかなでちゃんがバラエティ番組で、声優のオーディションのドッキリを受けたばかりだったので、私も途中まで、「これドッキリちゃうやろな…」と、ちょっとだけ疑っちゃいました(笑)。

──それは、どこまで疑っていたんですか?

さすがに、今日はもうドッキリじゃないと思っていました。いつだったかな…。「『ザ・ノンフィクション』入ってますよね?」と聞いたときの、マネージャーさんの「すごいですね!」っていうリアクションが、すごく自然でうそじゃない感じだったので、「これはドッキリじゃないな」と安心しました(笑)。

──もともと『ザ・ノンフィクション』という番組にはどんな印象をお持ちですか?

とにかくすごい番組だというイメージが自分の中にはありますね。実は今日、ブースに入ってひと言目、テーマ曲の「サンサーラ」を歌いそうになってしまって(笑)。というのも、台本の1行目に「生きて~る♪」と書いてあったので。でも、それくらい歌の印象も強い番組だなと思います。

──ナレーションを録った感想をお聞かせください。

親や講師の方から言われる言葉とか…もう、自分のことのような感じがして、いろいろ思い出しましたね。私も「裏方になったら?」と言われたことがあるんです。当時、私は裏方もやりたいけど、表にも出たいと思っていたので、すごく葛藤していたな…と。

せろ里さんのお父さんが「(せろ里さんが地元に)何年かしたら帰ってくる」と言っていましたが、私の親もそう思っていましたし。1年ちょっと前の自分と同じ状況だったので、すごく胸打たれました。

──福田さんが上京したのは、アイドルから芸人になるころですよね?

25歳のときですね。夢を目指して上京というには、25歳でもちょっと遅いじゃないですか。だから、ずっとラストチャンスやと思って過ごしていましたね。

──それだけ共感されていたのですね。ナレーションはどんな気持ちで入れていましたか?

本当に諦めないでほしいなっていう気持ちでした。周りの方は、心配して忠告や助言をしてくださっているのは分かるんですけど…自分の中にそれ以上の熱量とか、やりたい気持ち、プライドもあって。

それに自信もあるんです。私、根拠のない自信でもいいと思ってるんですよ。自信をなくしてしまうと、力を出し切れないから。もちろん、たまに自信をなくす日もあっていいけど、でも、心のどこかに「いつかは絶対やってやる!」という気持ちがあるほうが、力になると思うので。

だから、試験に落ちても諦めなかったカナコさんのメンタルは強いなと感じました。そのメンタルのまま、ぜひ頑張ってほしいなってめっちゃ思っています。

──ナレーションを読みながら心がけたことはありますか?

こんな本格的なナレーションの経験がないので…自分が吹き込んでる声がヘッドホンから聞こえてくるんですけど、「大丈夫か?これ」と思いながらやっていました(笑)。滑舌もよくないし、当たり前ですが、プロのナレーターさんってすごいんだなということを実感しています。

だから、滑舌は最低限気をつけていましたが、それ以外に自分ができることといえば、気持ちを映像に合わせることくらい。そこは心がけましたし、あと、ら行とさ行の発音も意識しました。

──福田さんは普段、関西弁なので、イントネーションも大変そうでしたね。

そうそう!イントネーションがちょっと大変でした。標準語って本当に難しくて。関西弁とアクセントが逆なんですよね。だから、「逆やろな」と想像して発すると「これは一緒なんや」みたいなこともあったりして。公式がないから、めっちゃ難しかったですね。

──でも、ご自身から積極的に「もう1回」などと声をあげられていましたね。

そうですね。噛みかけたら、確実にバレるじゃないですか(笑)。『ザ・ノンフィクション』を見ていて、「今のナレーション、噛みかけてなかった?」となると、ちょっと申し訳ないので。「あれ?ここは」と思った部分は、一応チェックしていました。そのチェックをした部分が途中で分からなくなっちゃっていましたが(笑)。

──収録を終えて、手応えは感じていますか?

序盤にあった「ドンマイです」という部分をすごくほめていただいたので、それがすごくうれしかったです!それ以降、噛みまくって、特にほめられることがなかったので、後半にかけて「やばい!」と焦ってしまいました(笑)。でも、もしまた機会をいただけることがあれば、頑張りたいなと思うので…よろしくお願いします!