翌朝、弥生が出勤すると、会社を休んだ夏はネクタイを実家に帰してアパートに戻る。
夏がスマホに保存された水季の写真や動画の処理を考えていると、訪問客を知らせるチャイムが鳴る。夏が玄関の扉を開けると、そこには海がいた。
1人で来られたとうれしそうに笑う海。どうやら、水季とここに来る練習をしていたらしい。
戸惑う夏に、海は水季のスマホで動画を見せた。そこには海と戯れる水季が「夏が好き」だと笑っていた。夏の目に涙が浮かぶ。
海は葬儀場で見た夏のスマホに収められた動画を見せてほしいとせがむ。再生された動画で水季は「海大好き!」と笑顔で叫んでいた。
動画を見終えると、海は夏に「ママは終わったの?」と尋ねる。水季はいなくなったけど、ママは終わるわけではないと答える夏。
すると、海は問う。
「夏くん、海のパパでしょ?」
「夏くんのパパ、いつ始まるの?」