<青木さやか コメント>

――現場の雰囲気はいかがですか?

ストーリーがダークなので、ある種の緊張感はありますが、現場はすごく温かい雰囲気です。それと男性が多い現場なので、主演の内田理央さんに魅了されている空気がある気がします。

内田さんは今回、初めてお会いしましたが、とにかく綺麗です。私は、間近で洗脳されていくシーンが多いのですが、本当に見惚れてしまうほどの美しさと強さがあって素敵だなと思います。

美しすぎて、少し気恥ずかしい気持ちになるくらいです。

左から)蒲生美智留(内田理央)、古巻佳恵(青木さやか)

――青木さん演じる、古巻佳恵という役について教えてくたさい

ファミレスで初めて台本を読んでいたときに、佳恵の最終的な結末のところで、気分が悪くなってしまって…家に帰りました。それくらい、本当に佳恵はかわいそう人だなと(笑)。そういう印象でしたね。

――ご自身の役の見どころは?

非常にリアリティがあるところです。実は、佳恵が抱えている悩みというのは、多くの人が抱えている悩みでもあって、誰かにスイッチを押されるとあっという間に転落していくような気がします。そういう意味で、すごくリアルだなと共感しています。

――小説が原作の作品ですが、佳恵を演じるにあたって心がけたり、苦労したことはありますか?

いつも役をいただくと、それに近い人を探してお話を聞いたりしますが、今回、あなたは役に近いからちょっと話を聞かせてよ…という人はなかなかいなくて(笑)。

私は、離婚をして旦那がいないので、何年も旦那がいるという感覚がちょっとつかみづらかったですね。また居酒屋さんで食事をしている家族を見て、世の中の奥さんは、どんな感じで話を聞いているのかなと観察したりしました。

――実際に役を演じてみていかがでしたか?

こんなに疲れるのか、というのを毎回感じています。洗脳されて何かを壊しにいくというのは、すごくエネルギーがいることで、何度か放心状態みたいな感じになりました。

とにかく、楽しい時間が少しもないので(笑)。唯一、楽しい時間といえば、パートに出ているときに、パート仲間と話しているというシーンくらいですね。

――これまでの撮影で印象的なシーンは?

佳恵の旦那が魚肉ソーセージをすごく好きで、食卓に山のように置いてあるんです。さらに家中どこにでも魚肉ソーセージが置いてあって、それを食べながら登場するんです。それが本当に気味悪くて(笑)。

こんなにイヤな気持ちになる人が家の中にいると、本当にツラいだろうなと強く思いました。

左から)古巻佳恵(青木さやか)、古巻登志雄(黒田大輔)

――ご自身と佳恵の似ているところはありますか?

日常の不満を鬱々と抱えながら、うまくバランスをとりたいというところは、誰しもあると思います。そういう意味では、若干似ているかもしれません。でも、ここまで我慢して、家族のバランサーでいようとするところは似ていないと思います。

――佳恵の言葉に共感できるところはありますか?

旦那とケンカをして初めて自分の正直な気持ちを吐露するというシーンがあります。そのときに「今さらハローワークに行くのが体裁悪いんだったら、一緒について行ってあげる…」という、家族として寄り添う声をかけるところは共感できます。

また、家族で食事をしているときに、家族の空気が少しでも良くなればいいなと会話を頑張るところは、すごく共感できましたね。

――もし佳恵が青木さんに、ドラマと同じように相談をしてきたらどうしますか?

実は普段、ものすごく相談を受けるんです。そのときに私が何をするかというと、自分の話をします。生い立ちから動物愛護の話まで。佳恵にも、そうすると思います。まぁリピーターはほとんどいませんけど(笑)。

私は、人にアドバイスをするということはできない。むしろ、アドバイスしないように心がけているところがあります。人というものは、結局、自分で気づいて自分でどうにかしていくしかない、それしか方法がないと私は思っているので。

――視聴者のみなさんへメッセージをお願いします。 

小説を読んでも、台本を読んでも、実際に現場で撮影を見ていても、本当に恐ろしい話だなと感じます。月並みですが、夏に凍る思いができるドラマだと思います。

誰しも、少なからず人が転落していく様を見たいという欲望はあると思いますが、それをここまで徹底的に見せてくれるというのは、ある種の心地良さまで感じます。美しい女性によって、人が転落していく様を見ていただけたらいいなと思います。