『再生のウズメ』は、元子役で、28歳まで劇団で舞台俳優を志していた主人公・田村ウズメ(イモトアヤコ)が、ある出来事をきっかけに、12年間引きこもりに。そんななか、「便利屋救ちゃん」の代表・興梠(白洲迅)と出会ったことで、人生を少しずつ再生していく物語です。
<試写室>『再生のウズメ』第6話
これまでに判明した、今作のキャラクターたちの背景まとめ。
田村ウズメ(イモトアヤコ):12年前、とあることをきっかけに引きこもるようになるのだが、40歳を転機に社会復帰を果たす。
興梠侑誠(白洲迅):ウズメを「便利屋救ちゃん」に引き入れた張本人。かつて市役所で生活支援を担当していたが、支援していた人物から階段で突き飛ばされてしまうという過去を持つ。
小田切舞(大原梓):興梠が運営する「便利屋救ちゃん」で、主に代行業として活躍。幼少期にネグレクトを受けていたという過去を持つ。
…どれもヘビーすぎる背景!!!!!
いつものように茶化せる雰囲気がないほどのヘビー。
うん、だけど、今作の良さは、40歳まで12年間も引きこもっていた主人公が、ようやく社会復帰を果たす!という、ある意味で非常にセンセーショナルな部分を、ことさらに大々的にフィーチャーしないところにある。
どんな境遇にあった人でも、それを特別なものとして扱うんじゃなくって、「そういう人だっているじゃない?」と、ごく当たり前のように描いていく。そんなやさしさが、今作にはあるわけです。
で、その「どんな人だっている」という考え方を、主人公だけではなく、周囲の人物たちにも広げていく。だからこそ、ウズメだけでなく、興梠にも、舞にも、それぞれ複雑な境遇が用意されている…という理屈は、わかる。わかるんけれども!!!
引きこもりに、階段から突き落とされ(これについては、まだ詳細が明かされていないけれど)、さらにはネグレクトとは、あまりにもヘビーが過ぎる!!!
しかも、なんつったって、このドラマの主人公は40歳の女性という、いわゆるキラキラした連続ドラマの主人公とは対極にある設定。
何より、それを演じるのが連ドラ初主演のイモトアヤコさんであり、引きこもり明けだからノーメイクも上等!という、実にチャレンジングな作品、なわけです。
つまりは、主人公を無理矢理キラキラさせて、ヘビーな要素を緩和させるという手も使えない。なのに、なのに、今作ときたら、ちっとも暗くない。むしろ、ハッピーに満ちあふれている。
いやだけど、当然、ヘビーな事象を軽く扱っているわけではなくって、どんな人だっている。その人には、その人の人生がある。その人生に、ちゃんと感情を寄せられるだけの物語が用意されている。
だからこそ、どれほど複雑な境遇を抱えた人物であっても、決してドラマの中で孤立しないのです。そう。今作が描いているのは、特別な境遇にある人たちの、特別な物語ではないのです!!
どんな人にも、それぞれの人生がある。
そして、その人生は、誰かと共存できる。
そんな、至極当たり前のことを、当たり前のように描いているからこそ、今作はこんなにも温かい、の、です(毎回言ってる気がする)!!!
で、よくよく考えると、こんなにもヘビーな背景を、どうやってここまで多幸感あふれる物語に仕上げているのか?そのからくりが、いまだにわからない(おい!)。
いやだけど、わからないからこそ、深い。わからないからこそ、面白い…んですけどね。
