初めての上演はコロナが猛威を奮っていたころ。開幕を目前に控えたキャスト陣はさらに結束を固めるべく、交流の場を設けたと振り返ります。

<佐藤流司×矢部昌暉 インタビュー>

――2021年の朗読劇、翌2022年の本公演に続いて三たび、濱マイクと星野を演じますが、公演当時の思い出を聞かせてください。

佐藤:朗読劇のときに矢部ちゃんと公園に行ったのを覚えているんだよね。

矢部:行きましたね。確か稽古最終日で、流司くんと(楊海平役の)植田圭輔くんと一緒でした。

佐藤:コロナ禍で外食ができない時期だったので、それなら公園へ行って「話そうか」となって。芝居の話はほとんどせずに、ずっと世間話をしていました。

矢部ちゃんは体が効くので、星野っぽいコミカルな動きが上手なんですよ。だから、朗読劇より翌年の公演のほうがお客様に刺さるシーンが多かったという印象です。

矢部:どのキャラクターにもそれぞれ愛着がありますけど、実際に動いている姿を見ると、「あのキャラクターが目の前にいる!」と実感がわきますし、特にマイクに関しては一人で敵をボコボコにしたり、時にはやられたり、カッコいいなとワクワクしながら見ていました。

――二人はどの段階で打ち解けたのですか?

矢部:僕は人見知りをしてしまうので、最初のころは自分から流司くんに話しかけることがなかなかできず、その次の舞台の本番くらいから会話する機会が多くなっていきました。

佐藤:どのあたりで仲良くなったのかはあまり覚えていませんが、思い返してみたら、結構長いつき合いになりましたね。

さまざまな規制により完全燃焼できなかった時期を経て、やっと板の上に立った二人。内側にくすぶっていたものを放出したことで、新たに気づく作品の魅力もあったといいます。