本妻VS愛人との罵(ののし)り合いは相当な熱量とテンションで、最高に面白かった
うん、で、何の話でしたっけ?(おい!)うん、はいはい。そうなの、そうなの(何が!?)。
僕、冒頭から、今回はいつもと違ってテンションが抑えめで、話の咀嚼がしやすかったとかなんとか言っちゃったけど、よくよく考えてみると、いやよくよく考えなくても、冒頭の導入部の話自体は、いつも以上におかしかったよね?ね?(誰に)
だって、今回の相談者・礼子(櫻井淳子)は資産家の娘で、夫(大浦龍宇一)は礼子の父から援助を受けたショップを出して、そこのショップ店員とできちゃって離婚を迫られたんだけど、6年間ほっといて、そしたら子どもまでできちゃって、それでもほっといたら、今になってしつこく離婚を迫ってきたからハルコに何とかしてほしいと頼みこむ…ってさ、この、どこをどう切り取っても最低が過ぎる“最低夫”の最低プロフィルで、ツッコミどころも衝撃要素も満載だっていうのに、画面の演出ときたらさ。
ハルコが大好きな饅頭(まんじゅう)を食べながら、殿様みたいにノンキに聞いてるだけっていう。あまりの通常運転っぷり。そもそもハルコが目立てばこのドラマは成り立つし、何にしたって、結局はハルコの独壇場なんだから、エピソードの発端なんて夫が愛人作ったから離婚、くらいのディテールでいいはずなのに、出て行って放置、子どもまで作っちゃったのにまた放置、6年もずっと放置ってさ。このディテール、このディテール、いります?ねぇ、いります!?(誰にだよ)
うん、いやだけど、そのディテールこそがいるんだよね(そら、そうだろ!)。
前回までは、あまりの異常ハイテンションで、“いい話”に持っていこうとはしてたんだけど、そのテンションのせいで“いい話”も煙に巻くような、そんな空気感だったのに、今回はあえてのテンション抑え目演出だったもんだから、その画面のテンションと比較して、実は繰り広げられてる話はとことんゲスい…いや、あの、本妻VS愛人との罵(ののし)り合いは相当な熱量とテンションで、最高に面白かったんだけどさ。
熱量の矛先が真っ当というかさ、これまでは、熱量の矛先が異常だったもんだから、何にテンションを上げてんのか?まともな状態ではなかったんですよね(意味わからん)。
…で、画面上ではテンションは抑え目なもんだから、身勝手に子どもまで作られてしまった本妻の悲哀と、そんな環境下の中でも健気に頑張る子どもの視点が絶妙にリアルに浮かび上がってきて、だからこそ、これまでのように異常なテンションでそれらのディテールが煙に巻かれることなく、ちゃーんと視聴者に響いてきた…。
だから、中身はとてつもなく変!なはずなのに、ちゃんと“いい話”に決着してしまう。うん、そう。これもこれとて、ハルコマジック。これまでの異常テンションぶち上げ回もよかったけど、今回みたいな、ちゃんと“いい話”も成立させちゃうんだから、ホントになんていうか、ハルコ唯一無二!!!
あと全然関係ないけど、ハルコがお掃除の手伝いにやってきた?とかなんとか言ってたときの服装、絶対掃除する気ないだろ!メリーポピンズか!似合いすぎだろ!(って、うっすら劇中でハルコは、ちゃんと自らポピンズって言ってた…芸細かすぎだろ!!)