物事にのめり込むところは、清舟と似ているかも

――オファーを受けたときの心境を聞かせてください。

企画書を見て「これはぜひ参加したい」と、直感で思いました。ご縁をいただき、この作品に参加できることが、すごくうれしかったです。

主演として作品に深く携わると、想像以上に多くの方と関わることに気づきます。皆さんの「この作品をいいものにしよう!」という思いを受け取り、撮影に入るまでは、大きなプレッシャーや不安もありました。

けれど、五島列島で影で、スタッフのみなさんが「少しでもいい風景を撮るぞ」と、一生懸命に撮影されている姿を見て、すごく勇気をいただきました。自分も頑張ろうと思いましたし、不安も少しずつ楽しみに変わりました。「もう不安は100%ないか?」と言われたら、まだそこまでには至っていないですが、今は出来上がった映像を早く見たい気持ちでいっぱいです。

――清舟に対しての印象や、共感できる部分があれば教えてください。

清舟は、書道界の家元の後継ぎとして、都会で生まれ育ちました。ある挫折から、五島列島という、これまでとは全然違う環境で一人暮らしを始め、自分の内面を見つめたり、人とぶつかって新たな発見をしたりしていきます。

清舟はいろいろな面があって、すごく人間らしい人だと思います。ちゃんと自分のプライドを持って、やるべきことをやっているけれど、頑固で子どもっぽい部分もある。本当は素直なところも、魅力的だと思います。

先日、所属事務所の社長と話していて、(自分には)「子どもっぽいところもあるよね」と言われたので(笑)、そういう部分や、物事に集中してのめり込むところは、清舟と似ているかもしれません。

――清舟を「先生」と慕う元気な小学生・琴石なる役、宮崎莉里沙さんの印象を聞かせてください。

莉里沙ちゃんは現場でも本当に自然体で、素敵な子です。最初は緊張もしていたと思いますが、かわいい笑顔やいろいろな表情が見られて、日を追うごとに成長を感じるので、そこもドラマの見どころの一つになると思います。

――五島列島での撮影はいかがでしょう?

“天気との戦い”というか、運勝負みたいなところもありましたが、すごくツイていたと思います。天気によっては撮休になる日もありましたが、雨上がりは空気がめちゃくちゃ澄んでいて、本当にきれい。そのタイミングですごくいい映像が撮れたり、逆に雨がそのシーンの感情にマッチしたり、というのが印象的でした。