“元気の源”は睡眠!「しっかり眠れるように湯船に浸かる」

――杉野さん自身は、書道の経験はありますか?

祖父が習字を得意としていましたが、僕は直接習ったことはなくて。小学校の授業で書いたくらいです。でも書道は好きでしたし、もともと字は上手いほうだったと思います(笑)。地域の書道大会で、賞を獲った記憶もあります。

――清舟として書道と向き合い、どんなことを思いましたか?

今回、撮影のために習ったのですが、書道の世界は、僕が想像していた以上に広いと感じました。

清舟は大きな筆で、体全体を使って書くこともありますが、もはや“スポーツ”に近いのではないかと。すごく新鮮だったのと同時に、書道は繊細で素晴らしい芸術だとも感じました。

お芝居も芸術の一つだと思いますが、同じく何かを表現する身として、清舟を理解できる部分もあります。「清舟とわかり合える」と思うところは、きちんと表現してお伝えしていきたいです。

――本作への思いを書で、ひと言でしたためるなら?

自分自身の意気込みとしては「熱」かもしれません。やっぱり、いいものを作りたいですし、見てくださる方にエネルギーをお届けできるような作品にしたいですから。GP帯という、より多くの皆さんに見ていただける時間に放送されるからこそ、今の自分にできることを全力でやっていきたい、という思いです。

そして、このドラマとしては「癒し」かなと思います。毎日忙しかったり、疲れていたりする方も少なくないと思いますが、『ばらかもん』は、そういった皆さんの癒しになるようなドラマだと思います。

五島列島の美しい自然がくれるエネルギー、島の人たちの心、清舟が大切なことに気づくまでの繊細なストーリー…そういった、いろいろな魅力が詰まっていると思いますので、週の真ん中にこのドラマを見て、ホッとひと息ついたり、自分自身を振り返ったりしていただくきっかけになればいいなと思います。

――言葉の端々から、ドラマに対する杉野さんの熱量を感じます。

「こう言ったほうがいいかな?」「これも言いたいな」と、いろいろ考えながら話すので…伝えるって難しいです(苦笑)。

―― 「ばらかもん」は五島列島の方言で「元気者」という意味ですが、杉野さんの元気の源は何ですか?

睡眠です。寝ることが一番だと思っています。よく眠れた日は、朝から「今日も1日頑張るぞ!」という気持ちになれますから。しっかり眠れるように、夜はちゃんと湯船に浸かるようにしています。塩風呂にする日もあります。そうして、リラックスできる時間を過ごしてから寝られると、うれしいです。

――最後に、ドラマを楽しみにしている皆さんへメッセージをお願いします。

清舟は毎日一生懸命で、しっかり自分に向き合っていて、見ているだけで元気になると思います。都会から島へ、全然違う環境に身を置いて成長していく姿に勇気をもらえますし、人との関わりを通じて、彼の書道がどんどん昇華されていくところも、見どころです。

島の人たちも自分に正直に生きていて、心の距離がすごく近いところが素敵です。そして、五島列島のきれいな海、ハッと心が晴れるような大自然…魅力がてんこ盛りで、皆さんのエネルギーになるドラマだと思うので、ぜひご覧ください!

撮影:今井裕治