生田斗真さんが主演を務める、映画「渇水」の完成披露舞台挨拶が5月11日に行われ、生田さん、門脇麦さん、磯村勇斗さん、尾野真千子さん、山﨑七海さん、柚穂さん、髙橋正弥監督、企画プロデュース・白石和彌さんが登壇しました。

この作品は、第70回文學界新人賞を受賞し、第103回芥川賞候補となり注目を浴びた河林満さんの同名小説を実写映画化。

心の渇きにもがく水道局職員の男が、幼い姉妹との交流を通して生きる希望を取り戻していく姿を描く人間ドラマです。

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子役との会話禁止に生田斗真&門脇麦「胸が苦しかった」

2021年9月に撮影された本作。生田さんは、「今回、特殊な撮影方法で、幼い姉妹を演じた(山﨑さんと柚穂さんの)2人には脚本が渡っていなかったんです。その日撮影する分を監督が口頭で伝えて、その場でお芝居をしてもらうスタイルだったんです」と報告。

「ある日突然、(その2人のもとに)水道局員役の僕と磯村勇斗が家にやってきて、『水道止めます』って言い、『どういうこと!?』っていう状況だったんです。すごくリアルで、生々しいお芝居が求められていました。僕自身も彼女たちの演技が浮かないように、生っぽい演技で臨みました」と明かしました。

山﨑さんは、「不安でした。初めての映画で、何をどうしたらいいのかわからない状態でした」と明かし、柚穂さんは「その場で言われてしまうので、間違えてしまうことがありましたが、みんながサポートしてくれるので、上手くいったと思います!」と元気よく答えました。

髙橋監督は、「2人は、カンがいいので、1回言ったら全部把握してくれたので、助かりました」と感謝。

また、山﨑さんと柚穂さんは、役柄上、他のキャストと仲良くなり過ぎないように、お達しが出ていたそう。

これに対し、生田さんは「長い撮影期間なので、お話をしたいのですが、監督やプロデューサーが『あの子たちとはしゃべっちゃダメ』って罪なことを言うんですよ(笑)」と苦笑い。

続けて、「でも、2人は何も知らないから無邪気に、『今日は学校でこんなことがあった!』とか教えてくれるのですが、素っ気なく『そうなんだ』って返すしかなく…。心苦しかったです。もっとお話ししたかった」と回想。

山﨑さんは、「私も人見知りなので、どのように関係を作ればいいのかわからずで…。そこが、役柄的に、よかったかもしれないです」とコメント。

門脇さんも、「2人が、現場で姉妹のように仲良くなっていって。私も役柄的に、距離をとっていた方がいいと思っていたので、話しかけなかったし、お弁当も離れて食べてたりしたんです。心苦しかった…。2人が、夏に遊んでいるシーンがあって、小さい背中が夏の日差しに照らされている姿を見て、胸が苦しかった」と同調しました。

最後に、生田さんは、「形式上、僕の名前がこの映画で一番上にきていますが、姉妹を演じた2人を発見してもらう映画だと思います。彼女たちがいろいろな感情を爆発させている瞬間を目撃してほしい」と呼びかけました。

映画「渇水」は、6月2日より全国ロードショー。
配給:KADOKAWA
©︎「渇水」製作委員会 2023