ミラノ・コルティナ五輪のフィギュアスケート最終種目となる女子シングル。
日本時間18日の午前3時前から、ショートプログラムが始まりました。

五輪3回目の出場となる、北京オリンピック銅メダリストの坂本花織選手(25)。
坂本選手は今季限りで引退を表明していて、これが最後のオリンピックです。

前日には涙も…最後の五輪ショートプログラム

日本時間9日に行われたフィギュアスケート団体では、トップの成績で日本の銀メダルに大きく貢献した坂本選手。

フィギュアスケート団体・女子シングルFS

しかし、日本時間の17日、前日練習後のインタビューでは…。

坂本花織選手(前日練習後):
え~…非常にやばいです。応援していて(他の選手の)苦しい場面をいっぱい見てきてしまったので…。

「頑張りが…報われなかったらどうしようという不安がめちゃくちゃ…」と涙ながらに胸中を吐露した坂本選手。オリンピックの“魔物”による、メダル候補のミスを目の当たりにし、怖くなったというのです。

しかし、その後に登場したりくりゅうペアは重圧をはねのけ、歴代世界最高点で見事金メダル。
りくりゅうペアは、坂本選手にこんなエールを送りました。

フィギュアスケート・ペア 木原龍一選手(17日):
かおちゃんの分の厄は全部僕たちのショート(のミス)が引き受けたので、もう全部落としたので、かおちゃんは何も、もう恐れることはなくて、のびのび滑ってほしい。

そして迎えたショートプログラム。会場には、そのりくりゅうペアの姿もありました。
午前6時半ごろに登場した坂本選手。日本チームが声援を送る中…完璧な演技で会場を魅了!ショートを終えて2位に。

女子シングルSP

坂本花織選手(SP演技後):
きょうは緊張がありながらもすごく楽しんで滑ることができたので、満足度は結構高かったです。一番はやっぱり、りくりゅうの金メダルを見て、最後まで諦めずにやればメダルがとれるとみんなが証明してくれたので、最後諦めずにやるしかないという気持ちできょうのショートプログラムをやりました。

元日本代表・村主章枝氏解説 坂本選手の強み

『サン!シャイン』では、2大会連続でオリンピック入賞を果たした、フィギュアスケート元日本代表の村主章枝氏に坂本選手について解説していただきました。

宮澤智アナウンサー:
始まる前すごく緊張した表情をされてましたけれども、やっぱりスケートの大きさっていうのを感じましたよね。

村主章枝氏:
そうですね。一歩一歩の伸びが出るスピード感が他の選手と格段に違うのが坂本選手なので、そこの部分も点数で評価されています。
ジャンプとジャンプまでいくスピードが全然他の選手とは速さが違う。

女子シングルSP

谷原章介キャスター:
僕らはどうしてもトリプルアクセル飛べるのか、4回転飛べるのか、みたいなわかりやすいジャンプに注目しちゃうんですけど、実は点数はそこだけではなくて、その間のスケーティングとかステップシークエンスとかそちらの比重もすごく大きい?

村主章枝氏:
トリプルアクセル自体は得点がとても高いんですけれども、今は構成点と言いまして、プログラムがどのような感じで作られているか、滑りのスケーティングの良さですとか。
また、プレゼンテーションと言いまして、表現力というところにもとても重点を置かれてきていますので。
そこが他の選手は8点台なんですけれども、坂本選手だけ9点台が出ると思います。そこが坂本選手の強みです。

視聴者からも坂本選手に対してこのようなコメントが寄せられました。

「坂本選手の演技前の緊張の顔から演技後のパーッと明るい笑顔!かわいい!」(40代)

女子シングルSP

演技の裏で…恐怖との戦い

――坂本選手ほど経験豊富な選手でも恐怖というのを感じてしまうことがあるんですか?
村主章枝氏:

今年とても前半シーズン苦労されていたので、やはりそこが少しトラウマではないですけれども、気になっている部分もあると思います。
あとは、本当に「今年最後」って決めて、「最後は絶対にいい演技をして終わりたい」っていうところが、なかなかそれを宣言して実行に移すというのは並大抵の精神力ではできないので、他の選手にはない、坂本選手しか感じられない、そういう精神的なものというのはあると思います。

女子シングルSP

――恐怖を持って競技に臨むのも大事?
村主章枝氏:

緊張感を持ってというところがとても大事で、逆に緊張感がなさすぎてもこういう大舞台では成功できないので、そこのバランスが。緊張しすぎもしないけれども適度な集中力を持って臨むというところがキーになると思います。

日本勢は1位中井亜美選手(17)、2位坂本花織選手、4位千葉百音選手(20)という順位で日本時間20日早朝に行われるフリーに臨みます。

谷原章介キャスター:
後輩が1位に立ったこの状況、プラスになりますかマイナスになりますか?

村主章枝氏:
いいと思います。
りくりゅうペアもショート5番で、逆にすごくフリーで思い切ってできたのではないかなと思います。追われる方が精神的には大変なので。

――フリーに向けての演技のポイントは?
村主章枝氏:

本当に楽しんでのびやかに滑るっていうところがキーになってくると思います。

(『サン!シャイン』2026年2月18日放送より)