日本時間の2月10日早朝に行われたスキージャンプ男子ノーマルヒル。
オリンピック初出場の二階堂蓮選手(24)が銅メダルを獲得しました。
二階堂選手がジャンプをはじめたのは、小学2年生の時。元日本代表ジャンパーで憧れの存在だった、父・学さんの影響でした。
「とにかく辛抱強くてストイック」
『サン!シャイン』が取材したのは、小学生時代からのライバルで一緒に練習してきた藤田慎之介選手。
藤田慎之介選手:
自分の好きなことに対してとにかくストイックに辛抱強く、結果が出るまでやり続けるっていう。
とにかく辛抱強くてストイック。偉大な父、そしてライバルにも恵まれ、高校時代には全国大会で優勝するなど順調な競技生活をおくってきた二階堂選手。
しかし高校卒業後、企業のサポートを受けながら競技を続けたいと考えていた二階堂選手でしたが、企業から声はかからず。
大学へ進むことを決めましたが、1年で大学中退を決断。
藤田慎之介選手:
「引退する」っていうことも口にしていたので、かなり覚悟を持って中退して1年で勝負決めるんだっていうふうには思ってたと思うんですけど。
競技引退も覚悟し、アルバイトをしながら競技を続けた二階堂選手。
その後、所属先企業が決まり、快進撃が始まりました。
二階堂蓮選手(銅メダル獲得後):
やっぱり悔しい気持ちでその場の勢いでやめるとか当時は言ってましたが、僕を必要としてくれる人がいてリスタートできて、みんなの支えのおかげ。親だったり、当時のコーチだったり色んな人に感謝しかないですね。
葛西紀明選手が解説 「一番飛べるポイント」
『サン!シャイン』は、スキージャンプ界のレジェンド・葛西紀明選手に、二階堂選手の強さについて聞きました。
――二階堂選手の今回のジャンプ、改めていかがでしたか?
葛西紀明選手:
この年の方たちってみんなメンタル強いんですかね。スノーボードの方たちもそうですけど、僕あの頃の年ってメンタル弱くて全くメダルに絡まなかったですけどね。
メンタル強いっていうのと、飛距離出してテレマークきれいに入れるっていうのが、根性もありますしすごいと思います。
――テレマーク姿勢が重視されるルール変更の影響はある?
葛西紀明選手:
めちゃくちゃありますね。ノーマルヒルは特に点数がだんだん気になってくるところなので、審判5人いるうちに3人の審判から飛型点を取っていくんですけども、0.5違うだけでもメダル取れなかったりするので。一番厳しいポイントだったと思います。
二階堂選手はアプローチポジション(助走姿勢)を改良しています。
以前はお尻の位置を動かしていませんでしたが、スタートしてから一度お尻を下げ、ベストな位置を探しお尻を上げるように。
葛西紀明選手:
beforeの時はスタートしてこう(お尻の位置を固定したまま)組むだけなんですね。そうするとお尻が低すぎてテイクオフしにくいので。
僕も2014年のソチ五輪の時に二階堂選手と同じようなことをやっていて、一度お尻を下げて一回上げる。そうすると自分の一番飛びやすいポジションに設定できるっていう。
ずっと試行錯誤してようやく見つけたポイントが今一番飛べるポイント。
二階堂選手活躍の裏側
実は今回の会場は、父・学さんの現役最後の国際大会となった会場。運命とも言える場所でのメダル獲得となりました。
そんな二階堂選手の父・学さんについて、二階堂選手の大学時代の先輩でもある、スキージャンプ・藤田慎之介選手によると、二階堂選手の才能を分かっていたからこそ、とても厳しく熱血指導だったそうです。
父・学さんの熱血指導
・練習でテレマークが入らなければリフト使用禁止!
・トレーニングはつらいと思ってからあと5回!
試合後インタビューで二階堂選手は「父さんの前で(メダルを)取れたのが本当にうれしかった。やめなくてよかった」と語っています。
葛西紀明選手:
1991年の世界選手権、一緒に出場してますお父さん(学さん)と。
お父さん(学さん)もキレのいいジャンプをしてましたけど、オリンピック出たいとかメダル取りたいって気持ちはすごく強いのを知ってて、それを息子に託してこうして取れたのは僕もうれしいですし。
谷原章介キャスター:
飛型とかってお父さんの学さんとちょっと被るところあります?
葛西紀明選手:
ありますね。昔からスワーッとキレのいい本当に前傾姿勢もぐっとかけるジャンプが似てますね親子。
(父・学さんは)一緒に遠征回ってる時はすごく優しい方だったんですよね。息子に厳しくして強くなってもらいたいという気持ちがすごく伝わってきていて。厳しくしたからこそ今こうして仲良くできてるんじゃないかなと思いますね。感謝もできる。
さらに、活躍の裏にはこんなポイントも。
1月13日に結婚したばかりの二階堂選手。二階堂選手は付き合う前から藤田選手に恋愛相談をしていて、藤田選手によると、「付き合ってからの成績の伸び方がすごい!」といい、1月4日にはW杯初優勝も果たしています。
ジャンプ競技、今後は日本時間10日深夜に混合団体、14日深夜に男子ラージヒル、15日深夜に女子ラージヒル、16日深夜に男子スーパーチームが行われます。
――今後、日本勢にどんな期待をしますか?
葛西紀明選手:
混合団体は日本チームが一番強いと思うんです。総合力が一番強いと思いますね。
ドイツ、ノルウェー、オーストリア、スロベニア…強豪いっぱいいます。トータルすると、いま日本が一番頭抜けてるんじゃないかな。
(『サン!シャイン』2026年2月10日放送より)
