──その倫子を演じるうえで、大事にしているポイントはありますか?
倫子はとにかく千寿(反町)のあとについて行動することが多いのですが、千寿と一緒にいるとき、つまり捜査をしているときと、利己と接するときでは色が違うのかなと思っていて。すべての感情が一定にならないように心がけています。
──その色の違いは、先輩か後輩かという違いでしょうか?
それもあると思うのですが、千寿は倫子の父・真一(平山祐介)の元同僚なので、昔から知っている親戚のおじさんのような感覚なんです。だから、千寿にはなんでも話せますし、“ついていきます”という感じ。
利己はオクラに新しく入って来たということもありますし、空気を読まずに思ったことをポンポンと言ってしまうところに倫子は思うことがあって、鍛え直してあげようという気持ちがあるのかな、と。その違いは意識して演じています。

──倫子に共感する部分はありますか?
曲がったことが嫌いというか、真っすぐに生きているところは、自分自身と遠くはないので役に生かせるかなと思っています。
白石麻衣 現場のムードメーカーは反町隆史「現場がパッと明るくなります」
──反町さんと共演してみていかがですか?
私自身「倫子をどういう感じで演じようか」と迷っていたこともあり、最初は緊張していました。でも、反町さんが「倫子のクールなところカッコいいよね」と言ってくださって、それがすごくうれしかったです。
まだお芝居について深い話はできていませんが、いつも声をかけてくださるので、楽しみながら撮影ができています。
──反町さんが現場のムードメーカーなのでしょうか?
そうですね。いらっしゃるだけで現場がパッと明るくなりますし、誰に対しても優しく接してくださるので、すごくカッコいいです。

──倫子が利己に手を出すシーンもありますが、杉野さんとの関係性はいかがですか?
すでに頭を叩くとか、強く押すようなシーンを何度か撮っているのですが、その都度、やりすぎていないか、痛くなかったかと杉野さんに聞いて。普段、人を叩くなんてことないので、心配で細かく確認しながらやっています。
しかも、最初に叩いたときに監督から「音が足りない」と言われてしまって。「もっと思いっきりいって」と。加減が分からなかったのですが、本番一発勝負のつもりでやったら、結構いい音が出ました(笑)。
──杉野さんは痛がっていませんでしたか?
「大丈夫」と言ってくださいましたが、絶対痛かったと思います(笑)。