――小野さんと石井さんの関係性が、お芝居にも活きているのでしょうか。 

小野:奈央は第1話の初めから愛情全開ですが、今の杏奈と私の関係性だからこそ、ウソのない距離感で演じられているので、相手役が杏奈で本当に良かったと思います。

石井:もし相手が“初めまして”の方だったら、違う方法でアプローチしていかないと、最初から仲良し感は出せなかったかもしれません。花梨と仲が良いからこそ出せる表情がたくさんあるのかなと思います。

――劇中、2人の素に近い部分も垣間見えますか?

石井:もうほとんど素です(笑)。

小野:各々が演じるキャラクターは、もちろん素と違う部分もありますが、距離感に、私たちならではの感じが出ていると思います。

北村有起哉の面白さ&仲間由紀恵の優しさに感激

――主演の北村さんの印象はいかがですか? 

小野:今回初めてお会いしたのですが、周りのいろいろな方から「北村さんは本当にいい方だから」と聞いていて、実際にお会いしたら、あたたかくて面白くて、本当に素敵な方で大好きになってしまいました! 

石井:私は一度共演させていただいたことはありますが、お芝居でしっかりご一緒するのは初めてで。とても物腰が柔らかくて、優しい方です。撮影でみんなを笑わせるようなシーンのときも、有起哉さんは毎回違う演技をして、新鮮な気持ちで笑わせてくださいます。

『小さい頃は、神様がいて』第1話より

――仲間さんの印象はいかがですか?

小野:以前、ドラマ『島の先生』(2013年/NHK)でご一緒して、今回数年ぶりに再開しましたが、「花梨ちゃん変わってないね!」と言ってくださって、すごく嬉しかったです。

石井:仲間さんは、みんなを見守る優しいお母さんのようです。

「みんなコーヒー好きだと思うから」と撮影現場にコーヒーマシンを置いてくださったりして、撮影が始まってまだそんなに経っていないのに、優しさがたくさん垣間見えて、毎日あたたかい気持ちにさせていただいています。

ミスをしたら勝ち!?長ゼリフの撮影も“みんなで雰囲気の底上げ”

――現場で面白かったエピソードを教えてください。

小野:有起哉さん、仲間さん、阿川(佐和子)さん、草刈(正雄)さん、(近藤)華ちゃんで、ものすごく長いワンシーンを1日かけて撮った日があって。それぞれに長ゼリフがあって、難しいなと思っていたんです。

そうしたら有起哉さんや仲間さんたちが、「ミスをいっぱいした人が勝ち」というルールを作ってくださって。「ごめん、3回も間違えた」「私はもう5回ミスしてるけどね」なんて言い合いながら撮影していました(笑)。

石井:ミスの量でマウントを取る(笑)。

小野:カメラマンさんも「俺は気づかれないように10回ミスしてる」って参加して(笑)。“間違えても大丈夫”と、さり気なく伝えてくれる優しさを感じましたし、みんなで雰囲気の底上げをしている感じがとってもあたたかいなと思います。