“お兄ちゃん”から“尊い存在”へ!井上芳雄の印象

――井上さんと明日海さんは今回初共演ですが、お互いの印象はいかがでしょう。

井上:妹(初輝よしやさん ※)の同期とはいえ、頻繁に会っていたわけではなくて。男役トップスターとして走り続けてきたから、前へグイグイ出ていくタイプなのかなと思っていました(笑)。でもお話ししてみたら、想像と全然違った。

(※)元宝塚歌劇団花組で、明日海さん・望海さんと同じ89期生。

物事を真剣に考えながら一歩ずつ進む、繊細な方だと思いました。妹も、明日海さんのことを「ものすごく真面目で心配性」と言っていて。芯が強いからこそ、第一線で活躍されてきたんだなと感じました。

明日海:井上さんのことは、同期の間で勝手に“私たちのお兄ちゃん”みたいに思っていて(笑)。私も舞台を拝見するだけで、井上さんと直接の接点はあまりなかったんです。でもこうやって近くでお稽古を拝見すると…ドンと構えてくださっていて、“帝王感”があります。

井上:そんな感じある!?やめて(笑)!

明日海:もう“お兄ちゃん”の概念はどこかに消えました(笑)。演じているときや歌うときの、思いがほとばしるようなピュアな感じ、キラキラ感が唯一無二で、すごく尊い存在で…。

井上:もう、もう大丈夫です(笑)。

――ギャンブラーのスカイ、救世軍軍曹のサラ、それぞれどのように演じたいと考えていますか?

井上:ラブストーリーなので、「ロミオとジュリエット」みたいな気持ちで臨んでいます(笑)。立場のまったく違う2人が出会ってしまい、いつしか心惹かれ、思い合うけれどすれ違って…というストーリーが似ているんですよね。

スカイは凄腕のギャンブラーだけれど、いつ大負けするかわからないギリギリのところで生きています。でもサラと出会ってちょっとずつ変わっていく。その変化を、お客様にリアルに感じていただけたらと思います。

明日海:サラも、スカイと出会って視野がすごく広がります。それまでは“ギャンブラー=悪い人間”だと思っていましたが、スカイの心のあたたかさに触れて、人間の本質を知ったり、知らない世界に出会ったりします。同じように、スカイにも新たな気持ちを抱かせられるよう、がんばります。