井上芳雄 次男が入園式でまさかの行動に!?
――本作はコメディというで、最近笑ってしまった出来事があれば教えてください。
井上:うちの次男がこの春、入園式だったんですが…。1人ずつ名前を呼ばれて、「はい!」と答えていくんです。次男は元気で、どんな時もちゃんと返事ができるほうなので、安心して見ていたんです。でも「井上くん」と呼ばれたら、なぜか「ニャー!」と答えて!「え?今なんて言った!?」ってビックリしました(笑)。
明日海:あっはっは(笑)!本当に!?
井上:本当、本当!後で「なんで『ニャー』って言ったの?」と聞いたら、式が始まるまで、近くにいた男の子が「ニャー、ニャー」と“猫ごっこ”をして遊んでいたらしくて。その子をずっと見ていたから、自分も「ニャー」と言っちゃったんだと。
――“演技力”は井上さん譲りなのでしょうか。
井上:ミュージカル「CATS」に憧れてこの世界に入った僕ですが、次男のようにあの場で「ニャー」と言う勇気はないです(笑)。子どもってすごいなと思いました。
――明日海さんはいかがですか?
明日海:このお話に勝るものは…(笑)。でも、お稽古場ではずっと笑っています。みなさんのアドリブもですし、ハプニングが転じてすごく面白い展開になることがいっぱいあります。
――「ギャンブル=勝負事」にかけて、ここぞというときに力を発揮するため、心がけていることはありますか?
井上:ここぞというか、歳をとるごとに度胸がついている気がします。前まではいろいろなことが不安で、たとえば「サインを書くペンは何色を選ぼう。『あいつセンスねぇな』と思われたらどうしよう…」とかばっかり考えていました。
でも今は「どう思われてもいいや!」と開き直れます。そのほうが意外と「センスいいですね」と言われたりするんですよね(笑)。
明日海:私は、自分をだますことがちょっと上手になってきました。
井上:「私は緊張していない!」と言い聞かせるとか?
明日海:「今日はすごくいい舞台になる気がする!」と、自分に思い込ませるんです。「今日は何かよくないかも」と思っちゃうと、それに巻き込まれてしまうので。
井上:自己暗示的なものだね。
――最後に改めて、作品の見どころを教えてください。
井上:「ガイズ&ドールズ」は僕自身、中学生のときにブロードウェイで初めて観て以来、大好きな作品です。自分が出るとは考えたこともなかったですが、改めて向き合うと、登場人物が魅力的で素敵なミュージカルだと思います。ギャンブルなどのシリアスなシーンとコメディシーンを、バランスよくお見せしていきたいです。
明日海:“古きよき”という言葉がぴったりハマる、「これぞミュージカル!」という作品です。オーソドックスな作品だからこそ、登場人物それぞれの心のつながりや、各ナンバーの完成度がとても大事になってくると思います。自分に求められているものを探りながら、サラを作り上げていきたいです。