10代の全てだったというモーニング娘。の活動を経て、2025年6月にソロアーティストとしてメジャーデビューを果たした鞘師さん。
今回、7月23日にリリースしたEP『Too much!』に込めた思いを伺いました。
「ちょうどよく生きることが難しいと感じている人に届けたい」

――今回リリースしたEP『Too much!』のタイトルには、どんな思いが込められていますか?
私自身がちょうどいいところで生活するっていうのがすごく難しいなって日頃思っていて。
それはやっぱり集中しすぎると働きすぎちゃったりとか、逆にそれで体力を使いすぎて、そのあと休みすぎちゃったりとか。
人と生きていっている中でも、何かあれどうだったかな、こうだったかなって日々人と交流した後に考えすぎてしまうみたいなこともよくあって。

度合いは違うにしろ、私だけじゃなくて皆さんにもそうやってちょうどよく生きることが難しいなって思う瞬間があるんじゃないかなと思うんですよ。
特に社会に出て働いたり、学生の皆さんもそうですけど、何かそういう瞬間とか、そういうことを日々感じている方々に何か届くといいなっていうアルバムになっていて、収録曲もそこから着想を得た楽曲たちになっています。
――“やりすぎてしまう”というのは、例えばどういうことがあるんでしょうか?
そうですね…音楽をしている上だと、練習しすぎちゃうとか。
あとリハーサルで確認動画を撮るんですけど、その動画を見るときも、もう一晩中それを見ちゃったり、休んだ方が絶対効率がいいのに「確認しなきゃ確認しなきゃ」って見るのが止められなかったりとか。そういうことがよくあります。
――結構、完璧主義なところがあるんですか?
そうですね。完璧主義の考え方が逆にバランスを崩しそうな原因になってしまうみたいなことが私の場合はありますね。
日常でもつい“やりすぎてしまう”瞬間があるという鞘師さん。
そんな鞘師さんと同じ気持ちを抱える人に向けて制作した今回のEP『Too much!』について、推しポイントを聞いてみました。
楽曲を通して“大人になった等身大の私”を見せたい
――『Too much!』のココを聞いてほしいというところや推しポイントなどはありますか?
6曲収録されているんですけど、どれも踊れる曲というのがベースで、結構バリエーション豊かだなっていうふうには思っていて。
本当に1日の中の気分によって聞き分けられる、そのときに合った曲を選べるみたいな種類が豊富なアルバムになっていると思います。
――楽曲選びは鞘師さんも加わって?
もちろんです。方向性みたいなものはチームの皆さんと意見を出し合って方向を決めていて。
それぞれご一緒するクリエイターの方々が各曲いるんですけど、その皆さんとも私も一緒にお話しをさせてもらったりとか。
こういうふうにしたいみたいなものはコミュニケーションを取って、一緒に作り上げていったアルバムです。

――その楽曲たちを通して、どんな鞘師さんを見せたいですか?
私のことをよく見てる方とかは、私の未来に向かっていく姿を投影した曲だとか、魂の熱い部分を反映させた曲を歌っていたり、魂を燃やして汗をかきながら歌っているみたいなイメージが強い方も多いと思うんです。
そういう曲はもちろんあるんですけど、大人になった等身大の私みたいなのもしっかりと存在させられるように、本当に「今」みたいな。
私、今27歳なんですけど、“27歳の今”っていうのを歌った曲もありますし、全体を通しても魂が燃えているっていうだけじゃなくて、15年のキャリアの中での変化というか、年齢を重ねてきたっていうのが伝わるものになっているのかなと思っています。

今回発売されたEP『Too much!』にも収録されているメジャーデビューシングル『Super Red』は、モーニング娘。時代のメンバーカラーでもある「赤」が入ったタイトルに。
しかし、以前は複雑な思いを抱いていたという「赤」という色について、さらに『Too much!』にちなんで、自身の“やりすぎちゃった”驚きのエピソードを明かしてくれました。