<和田正人 コメント>

――オファーを受けたときは、どう思いましたか?

率直に台本が面白かったのと、何より役が魅力的だなと思いました。定期的に関西弁の役をやりたくなるんですけど、関西弁の役から少し遠ざかっていたタイミングで、「きた!」という感じで(笑)。

しかも、刑事なのにアウトローで無茶苦茶なこともする役で、こういうのを久々にやりたいなと思い引き受けました。若いころは、こういった役のオファーもあるんですけど、年を重ねて家庭を築いた今、いい味が出始めたころに演じたらどういうふうになるのか、自分の中でも見てみたいなと思いました。

ちょうどいいタイミングで面白い役のオファーをいただいたので、すぐに「やろう!」という感じでしたね。

――和田さん演じる、灰田徹について教えてください。

セリフは覚えていきますが、どう演じるかは現場に入ってほかの役者さんと合わせながら決めていくので、そこまで役を作りこんだ印象はありません。その場でアイデア出しをして膨らませていって、役に息を吹き込んでいくイメージです。

初日に撮影した、僕の登場シーンは、フレッシュな藤原くんを相手にクールにやり過ぎたかと思いましたが、翌日の撮影では慣れ親しんだオッサンたちと一緒で(笑)。少し余裕も出てきたからか、くだけた灰田を演じられました。

撮影日によって、若手チーム、オッサンチームと絡む相手が変わって、違った見せ方や雰囲気を出せたので、そのグラデーションをつくることができたのはよかったなと思います。

衣装に関しても、せっかく大阪に来たので、コテコテな感じにしてみたくて、いろいろと意見をさせてもらいました。自分らしいものに仕上がったと思います。

――共演者のみなさんの印象は?

主演の藤原くんは、たたずまいがすごくしっかりしていました。橋本(涼)くんもすごくいい感じのお兄ちゃんでしたね。お二人とも長年アイドルをやられているからか、大人びていて経験値を感じるというか、達観しているというか。たくさんの人たちを相手にして、意識を高く持って仕事を積み重ねてきた人たちは、どっしり構えているなという印象を持ちました。

なので、こちらも変に目線を変えることもなく、ストレートに向き合ってぶつかり合えて、すごくありがたかったです。僕が撮影に参加したのは短い間でしたが、とても楽しくやらせてもらいましたし、心地よかったですし、生き生きとやらせてもらいました。

大谷くんや趙くんは、よく仕事でも一緒になるので安心感がありました。趙くんは同い年で、大谷くんが1歳下。40代半ばまで生き残っていくのが大変ななかで、同じ世代がいるのはホッとしますし、肩肘張らずにいられました。

長く芸能を続けていると、こういうふうに同世代の連中と顔を合わせて、昔話に花を咲かせて、みたいなことがあって…まさに先輩方がやっていたことを自分たちがやっていて、もうそんな年になったのか、なんて振り返りながらお芝居をしていました。同窓会みたいな現場で楽しかったです(笑)。

僕もあちこちでいろいろな役をやらせてもらっているので、またどこかで再会できるかもしれませんね。『ロンダリング』も、まだ放送は始まっていませんが、パート2をやったらいいんですよ(笑)!

――視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。

出演者もスタッフのみなさんも全体的に若いチームが作っているので、すごく勢いがあります。そんななかでも、骨太で、地に足がついていて、重厚感も感じられるような作品になっています。

この世界観の中で、必死にもがいている若者たちの姿から物語を感じ取っていただくと、また違った形で『ロンダリング』を楽しんでもらえると思います。

今、世界で最もアツい大阪・関西から届けるので、ぜひそのエネルギーを受け取ってください!