ポロポロうれし涙を流す知美と喜びを爆発させる真平に、典子とえりなが抱き着き、喜びを噛み締める和平の背中を千明が軽く叩く。
今までできなかったことをすると決めた真平が最初に選んだのは、子どもの頃からずっと一緒だった双子の片割れ・万理子との“冒険旅行”。
病気がわかってから行かなくなった冒険に、また2人で行こう。その言葉に万理子は泣きながら、「チョモランマなどはいかがでしょうか!」と言い、全員が泣き笑い。
律子(石田ひかり)が改名!?和平(中井貴一)が“一条さん”から聞いていた名前の由来を語る
そんななか、長兄・和平がお祝いの乾杯の音頭をとる。立ち上がり、言葉を探しながら話し始める和平。
「真平は、病気が治ったって言ったけど、俺は“治った”んじゃなくて“治した”んだと思う」
家族の愛が、病気に勝った――。その言葉に込められた兄の愛に、顔をくしゃくしゃにする真平。そしてうれしい奇跡を喜びながら、全員で祝杯をあげたのだった。

鎌倉の海が見える観光地で、和平は休憩中の早田律子(石田ひかり)と話していた。
真平の快癒を喜ぶ律子は、突然「改名しようと思って」と言いだす。子どもの頃、父から「規律の“律”だ」と言われてから、ずっと名前に縛られて生きてきたのだ、と。
それを聞いた和平は、律子の父・一条がかつて話していたことを思い出す。
律子の名前は、大人気だった美人プロボウラー・中山律子からもらっていた。大ファンだった一条は「投げたあとの後ろ姿がさ、最高なんだよ。お尻のあたりがキュッとしてて」と和平には打ち明けていたが、こんなことは娘にとても言えないと嘘をついたという。
数十年越しに亡き父の嘘を知り、仕方ないなと言いたげな笑顔を浮かべる律子。ボウリングの投球ポーズに続けて「キュッ!」と笑顔で振り向いた律子に、和平も笑顔でサムズアップを送った。