現地時間の2025年5月13日、フランスで開幕する第78回カンヌ国際映画祭で、最高賞・パルムドールを競うコンペティション部門に選出された、映画『ルノワール』

この作品の中で、ひときわ輝きを放っているのが、11歳の主人公・フキを演じた鈴木唯さん(12)です。

主演女優賞を獲得すれば日本人初の快挙となり、さらに男女合わせても、2004年に14歳で主演男優賞を獲得した、柳楽優弥さんの史上最年少記録を塗り替えることなります。

『サン!シャイン』はそんな大注目の彼女に独占インタビューしました。

スクリーンとは違う“等身大の素顔”

『ルノワール』主演 鈴木唯さん(12):
もううれしくって、「やったー!!」って言いながら、家の中を暴れまわってた。

ノミネートを知った瞬間のことをそう話す鈴木さん。スクリーンで見せる大人っぽい表情とは違い、あどけない等身大の素顔を見せてくれました。

さらに、役作りのコツを聞いてみると…。

鈴木唯さん(12):
一番は無心…ですね、やっぱ。何も考えずに台本を読んで、相手の入ってきた感情を実際に具現化して、自分が出してるって感じ。

中学1年生の鈴木さん。実は、動物の鳴き真似が得意という意外な特技が。
クオリティーが高く、映画の中でも急きょ馬の鳴き真似をするシーンで採用されたそうです。

監督たちを魅了する“表現力”

映画『ルノワール』の主人公を決めるに当たり、早川千絵監督は数百人をオーディションするつもりでしたが、審査の序盤に鈴木さんに出会い、即決したといいます。

その理由は、彼女の表情。
そして、台詞がなくても 揺れ動く気持ちを豊かに伝える表現力…。

映画『ルノワール』 早川千絵監督:
子どもらしい…子どもっぽいところがありながら、一方でとても大人びている。それがもう絶妙な感じで、こう混ざり合っている。

2024年公開の映画『ふれる』で、初演技にして 主演を務めた鈴木さん。
撮影当時9歳の彼女を起用した髙田恭輔監督も、その表現力を絶賛します。

映画『ふれる』 髙田恭輔監督:
遠くのものを見つめたりしているときの横顔が、子どもが普段しているような顔じゃないというか、微妙なすごい…ニュアンスなお芝居ができるところが、彼女の唯一無二なところかなと思います。
あえて意味を付けないみたいなお芝居ができちゃうところが、彼女のすごいところだなと、魅力的だなと思います。

13日に開幕する、カンヌ国際映画際。日本映画が新たな金字塔をうちたてるのか、注目です!

(『サン!シャイン』 2025年5月13日放送より)