乃木坂46を卒業して約2年半。秋元真夏さんが個人としては初めてとなるフォトブックを、32歳の誕生日である2025年8月20日に発売します。​

撮影/東京祐

撮影は季節をまたいで3回にわたり行われ、それぞれ異なる土地とテーマで、秋元さんの新たな表情を見ることができます。
さらに、写真だけでなく、初挑戦となる書き下ろしエッセイや直筆のロケ日記も収録され、幸せがぎゅっと詰まったような、秋元さんの魅力を余すことなく感じられる一冊になっています。

めざましmediaは、フォトブックの発売を控えた秋元さんにインタビュー。
乃木坂46時代のキャプテンとしての苦悩や「乃木坂らしさ」を感じたメンバーとのエピソード、さらに、王道アイドルやセンターを目指して焦った過去などを明かしてくれました。

乃木坂46卒業から約2年半 秋元真夏が語る“乃木坂らしさ”

2011年に乃木坂46の1期生として加入し、グループの人気を支え続けてきた秋元さん。
2023年の卒業後は、バラエティー番組をはじめ、ドラマ、舞台、ラジオなど活躍の幅を広げています。

そんな秋元さんは、今回のフォトブックでエッセイに初挑戦。
幼少期の思い出や家族のこと、さらにアイドルとして活動していたときのことなど、これまであまり表に出す機会がなかったような秋元さんのコアな部分が、自身の言葉で丁寧につづられています。

――エッセイでは、乃木坂46での活動についても触れていますね。
秋元さんがいま思う、グループの「乃木坂らしさ」はどんなところですか?

みんながお互いのことを思いやって、お互いの素敵な部分を言い合えるところだと思います。

卒業してからも同期の子たちが色んなところで活躍していますけど、たまに会う機会があると「あれにも出ていてすごいよね」とか、お互いはもちろん、そこにいないメンバーをよく褒め合います。みんな心がすごく綺麗で、嫉妬とかもなく、相手のことを褒めたり認めたりできるところっていうのは「乃木坂らしさ」なのかなって思いますね。

――素敵ですね。秋元さんがグループ在籍時に一番「乃木坂らしさ」を感じたのは、どんなときだったのでしょうか?

乃木坂46でキャプテンになった瞬間です。
内々に発表されるまでは私しか知らない状態だったのですが、キャプテンなんて向いていない私がなってしまったと思って。メンバーのみんなに発表された瞬間、すごく怖くて後輩たちの顔が見られなくなっちゃったんですよ。どういう反応か見たくなくて。

とりあえず静かに発表を迎えて、そのあと1人でいたら、みんなが駆け寄ってきてくれて、「真夏さんで良かったです」「真夏さんだったら大丈夫」って言葉を掛けてくれて。そのあともずっとフォローしてくれました。

助けてくれたりフォローしたりしてくれる。1人じゃなくてみんなで進んでいけるんだよっていうのを、後輩たちからも伝えてくれたところが乃木坂46っぽい。みんなで協力するところが「乃木坂らしさ」かなと思います。

乃木坂46のキャプテンとしての苦悩と3期生・梅澤美波の支え

2019年に初代キャプテンの桜井玲香さんからバトンを受け継ぎ、乃木坂46の2代目キャプテンとして卒業までの約3年半、グループをけん引した秋元さん。
そして、2020年には秋元さんをサポートするため、3期生・梅澤美波さんが副キャプテンに就任しました。

――2代目キャプテンとして、一番印象深いエピソードは何でしょうか?

ライブが始まる前に毎回、私と副キャプテンの梅澤美波が一言ずつ、今の思いや、こういうふうにライブを作り上げていきましょうっていう気持ちを伝えるんです。そこで彼女は、私が伝えきれない分をフォローしてくれたり、いつも私が忘れてしまう部分を助けてくれたりして、“2人セット”で成り立っている感じがありました。
なので、私は副キャプテンに支えられたっていうのが、キャプテンとしての3年半を通して一番思い出に残っています。

――キャプテンになったことが自身の人格形成に大きく関わっているとエッセイではつづられていましたが、具体的にどう影響を受けたんでしょうか?

年齢が離れた子と接するときに、軽くコミュニケーションをとることはあっても、深い仲になる機会はなかなか無かったりすると思うんです。

上下があるわけではないんですけど、キャプテンとして人の上に立つようなポジション、人にかっこいいと思ってもらえるような行動をしなきゃいけない立場になり、どういう行動をすると人がついていきたくなるのかっていうことを毎日ひたすら考えていました。
そこで、1人ひとりに寄り添ったり、肯定したりする方法が私にはすごく合っているなと思って、そのキャプテン像でやっていこうと思いました。

そうするうちに、自然とコミュニケーションが増えていきました。自分だけで人格が形成されていったというよりは、後輩たちからもらったもので出来上がったというか、私の色んな考え方に影響を与えてくれたかなと思います。

――キャプテン就任時に不安はありましたか?

めちゃくちゃありましたね。
なんであんなに「はい」ってすぐ返事しちゃったんだろうって思ったくらい。

よくよく考えたら、そんな経験1回もないのに大丈夫かなとか、すごく大きなグループのキャプテンだぞみたいな実感がだんだんわいてきて、すごく焦りました。しかも、キャプテンになってすぐにコロナ禍に入ってしまったので、メンバーとのコミュニケーションがそもそも取れない中で、ファンの方に何か届けるにはどうしたらいいんだろうとか、すべてに悩んだ時期ではありましたね。

――不安を抱えた中で、グループを卒業された時には、キャプテンをやって良かったなと思いましたか?

思いました!
たくさん苦労することもあったので、それがない乃木坂46の人生も楽しかっただろうなとは思うんですけど、その分、後輩たち1人ひとりとの絆は誰よりも深くなったんじゃないかなと。みんなの良いところを誰よりも見られた自信があったので、やって良かったなと思いました。

王道アイドルやセンターを目指して焦った過去

乃木坂46を卒業して約2年半、個人としての活動を開始してから初めてとなる今回のフォトブック。
秋元さんはこれまで3冊の写真集を出していますが、今までとはまた違う形で、より“素の部分”をたくさん出したものになっているといいます。

――今回のフォトブックは、どんなところに“今の秋元真夏”が出ていると思いますか?

今までは色々と自分を大きく見せたり、目立ちたがり屋でちょっと調子に乗ったりする部分が多かったんですけど、だんだんそういうものがそぎ落とされてきて。
何を普通と捉えるかは分からないですけど、今は普通を楽しむというか、普通でいることが一番落ち着くなと感じるので、そういう状態の私が出ているのかなと思います。

――秋元さんの思う「普通」は、どういったタイミングで考えるようになりましたか?

フォトブック内のエッセイでも書かせていただいたんですけど、乃木坂46時代のはじめの頃は、王道アイドルとかセンターとか、そういうところを目指していました。
でも、別のところで自分の個性をいかせる場所を探さないとって、少し焦った部分もあって。

そのあたりから、キラキラしたところに憧れがありつつも、ちょっと普通の視点というか、ナチュラルに物事を見ることにも目を向けるようになりました。

――来年、芸能生活15周年ですが、振り返ってみて、どんな思いですか?

「私なんてまだまだ…」みたいな、いつまでも初心者ぶってしまうところがあったんですけど、15周年と聞くと、そんなこと言ってる場合じゃないなっていう感じにもなってきたので、もうちょっとドシッとして、頼もしくならなきゃなというのもあります。

あとはフォトエッセイでも素の状態をたくさん書いている通り、32歳の女性として、年相応の面というのも出していけるようになりたいなと思います。

撮影:河井 彩美

【書誌概要】
秋元真夏フォトブック『淡淡(あわあわ)』

定価:2700円+税
発売日:8月20日
撮影:東 京祐
発行:幻冬舎