和平(中井貴一)にとって忘れられない妻の存在

和平は、第1期の8年前に妻を事故で亡くしています。「死んだ女房よりいい女なんていない」と語り、突然の別れだったこともあり「結論が出ていない(妻との別れに納得できていない)」と千明に心情を明かす場面も。

それだけ愛した妻の日課だった桜貝拾いを、毎朝、海辺で続けていた和平。妻が桜貝を集めていた理由は知らないままでしたが、第2期の終盤で、それが判明します。

典子によると、真平がカフェ「ナガクラ」を始める際、妻は「自分には何もできないから、鎌倉らしく桜貝で看板を飾ってあげたい」と話していたそう。その話を聞き、千明と長倉家でそろって看板を飾りつけ、約10年越しに妻の願いを叶え、万感胸に迫る和平でした。

【第1期】生真面目な和平(中井貴一)がある母娘と三角関係に?

妻を亡くして8年が経ち、日々市役所の仕事で忙しくしている和平のもとに、大橋秀子(美保純)とのお見合いの話が舞い込みます。のちに秀子は自身の部下・大橋知美(佐津川愛美)の母親であることが発覚。

そんななか、母親がお見合いをすると知ったうえで、知美がお見合いに“参戦”を宣言。母娘からのアプローチにタジタジの和平。結局、2人とのお見合い自体を断ったものの、その決断が誠実だと受け取った知美から「好きになっちゃいました」と改めて告白されます。

さらに、ある休日に外出先で偶然出会った秀子とおしゃれなカフェに行くことになり、秀子の希望で“恋愛っぽいこと”をする仲に進展。一方、母への嫉妬から激しさを増す知美のアプローチに疲弊しながらも、和平は知美とも休日に一緒に出かけ、平等に母娘と向き合いました。

やがて秀子から「好きな人ができました」と言われ、関係を解消。そして、真平といい雰囲気となっている知美を見かけた和平は、「2人で会うのはやめよう」と告げ、純粋な上司と部下に戻ります。こうして和平の“母娘との三角関係”は終わりを迎えました。

【2012年秋】和平(中井貴一)が色気のある小説家・向坂(萬田久子)に誘われる!?

和平は、有名な小説家・向坂緑子(萬田久子)に鎌倉市の世界遺産親善大使を引き受けてもらう交渉をするよう上司から指示を受けます。普段そういった依頼を受けていないという向坂に、まずは自分がどれだけ鎌倉が好きなのかを自身の生い立ちを含めてメールで伝えました。

すると、和平に興味を持った向坂側から連絡があり、対面で交渉する機会を得ます。しかし、向坂から親善大使を引き受ける条件として男女の関係を迫られた和平。

条件を引き受けてでも仕事を成立させるべきか、しばらく悩んだ結果、「いい年だからこそ、大切な人のためにとっておきたい」と向坂の申し出を拒否。これによって、親善大使の交渉は決裂し、のちに周囲から「世界遺産問題の…」とヒソヒソ語られるようになってしまいました。

【第2期】和平(中井貴一)が薫子(長谷川京子)とセフレに!?さらに市長(柴田理恵)からも好意を向けられ…

世界遺産登録失敗の責任を負わされ、和平は秘書課の課長を兼務することに。観光推進課の仕事をしながら、クセの強い市長・伊佐山良子(柴田理恵)の秘書として、スケジュール管理や各所への同行など、多忙を極めていました。

そんななか、娘・えりな(白本彩奈)の彼氏の母・原田薫子(長谷川京子)と出会います。薫子から異性の友だちに憧れを持っているという話を聞いた和平は、友だちに立候補。しかし、交流するなかで、「『黙れブス!』と言われたい」、名字を呼び捨てにしてほしいなど、妙なリクエストを受けることに。

ぎこちなく対応していた和平ですが、やがて押し切られる形で「セフレを前提とした友だち関係」へと進展。積極的かつ勝手に話を進めていく薫子に困り果てますが、のちに千明との関係も考えた和平は、「セフレにはなれません」とはっきり断り、薫子とは純粋な友だちとなったのでした。

この第2期では、薫子のほかに、市長からも好意を向けられていた和平。市長から「恋をしています」と告白を受けるも、同時に、その思いを知りながら答えを出さない優柔不断な男という設定でいてほしいとも依頼され、困惑する和平でした。

和平(中井貴一)が「大事に思ってる」と言う千明(小泉今日子)とのこれまで

長倉家の隣に越してきた千明とは、毎朝ご飯を一緒に食べたり、一緒に江ノ電に乗って出勤したり、2人で飲みに行ったり、友人として付き合っている和平。

普段、千明のことを「吉野さん」と呼ぶものの、言い合いとなると「あーたね」と語勢を強めてまくし立てます。一方で、千明が何かに傷ついていると察知すれば「行きますか?」とお酒に誘って話を聞くなど、包み込むようなやさしさを見せることも。

『2012年秋』で和平は、真平から千明への感情を聞かれ「大事に思ってる」と告白。また、小説家・向坂から関係迫られた際、断りの言葉を発するときに思い浮かべていたのは千明のこと。そして、第2期の終盤では、酔ってはいたものの「ほかの奴と結婚することは許さねぇ!」と千明に言い放ち、熱いハグをかわしました。

お互いが大切だからこそ、恋愛や結婚という話にならない2人。第3期でどんな進展を見せるのか…見せないのか。“大人の恋”のゆくえに注目です。