――全体を通して、川村さんの“強さ”を感じる文章でした。この強さはどんなふうに構築されていったものですか?

自分の弱さと、この世に誕生したときから備わっている性格の “難”がもとになっていると思います。幼少期に友だちを傷つけてしまい「俺のこういうところ、マジでイヤやな」と反省する中で積み上げられた理想像みたいなものがあって、そこに向かって人間性を改善せざるをなかったといいますか。

マイナスを知っているからこそ、プラス側に来られたというのかな。今も素晴らしい人間とはいえないけど、自分のコンプレックスと向き合うことで成長できたのだと思います。

まだ28歳ですが、まわりが思っている以上にいろんな経験をしてきたつもりなので、その中で培われた強さなんでしょうね。

――「大好きな人と結婚して幸せな人生を歩む」という目標を語っているパートからは強い決意を感じました。

幸せそうな祖父母の姿を見ていたからか、それともだいぶ前に行った家族旅行が楽しかったからか、どうしてその目標にたどり着いたのか、自分でもきっかけがわからないのですが、物心ついたときから人生で最初にして最大の目標なんです。

大切なファンの皆さんを騙(だま)し、自分の腹を満たしたうえで掴んだ幸せには意味がないので、僕の真意を理解してほしいという願いを込め、あえて文章にしました。

――いい旦那さん、いいお父さんになりそうですね。早い話ですが、子どもの運動会でムキになって他のお父さんたちと勝負する川村さんの姿を見てみたいです(笑)。

運動会か、めっちゃオモロイ(笑)。そのときに備えてちゃんとトレーニングしておかないといけませんね。

THE RAMPAGEはクラスメイト以上、同僚以上、家族未満

――フォトパートの撮影はイギリスのグラストンベリーとロンドンで行われたそうですが、どんな街でしたか?

“英国紳士”という言葉があるようにすごく紳士的な国で、僕自身、太陽の下で「イェーイ!」みたいな人間ではないので(笑)、落ち着いた空気感がとても居心地よかったです。

ロンドンの食事はあまり美味しくないと聞きますが、連れていっていただいたところはどこも美味しかった。グラストンベリーのほうは、僕の大好きなアニメ『Fate/stay night』の舞台ということで噛みしめるように聖地を堪能しました。

『PROMISE』(幻冬舎刊)より