──お2人は今回映画初共演ですが、一緒にお芝居をする前後で印象の変化はありましたか?

中島:以前、音楽番組でお会いしたことがあったので、ちょっとだけ人柄は知っていましたが、とにかくクールビューティな印象が強かったです。

でも、お芝居の現場で2ヵ月くらいご一緒すると、「我々はまだmiletを知らない」と言っても過言ではないくらい、情熱的だったり、人間味あふれる部分だったり、新しく見る表情がたくさんあって。そのギャップがステキだなと思いました。

milet:それは中島さんもです。なんというか…ちゃんとご飯をたべて生きているんだなって。おにぎりとか食べるんだな、と(笑)。キラキラの王子様のようなイメージだったから。

中島:おにぎり食べるわ(笑)。

映画『知らないカノジョ』より

milet:でも、以前から真面目な人なんだろうなというイメージもあって。そのイメージは今回の共演でも変わらず、お仕事にストイックですし、周りへの気遣いもされていて、「だからこの世界で多くの方に愛され続けているんだ」と感激しました。

中島:そんなふうに見てくれてたんだ。ありがとうございます!

中島健人 締め切りに追われ“ソロアーティストの先輩”miletのすごさに気づく

──共通点などは見つけられましたか?

中島:一番大きなところで言うとソロアーティストであることなのですが…思い返したときにmiletさんの言葉に共感したことがあります。

僕12月にアルバム『N/bias』を発売していて、そこで楽曲の制作にちゃんと携わることになったんです。そうしたら「締め切り」という言葉に追われるようになって(笑)。

miletさんは映画の撮影時が締め切り前だったみたいで、「締め切りが…」と言って、大変そうだったんですよね。

そのときは全然実感が湧いていなかったけど、実際にアルバム制作が始まって、締め切りに追われて、「こんなに大変なことを、初めての映画撮影の合間に経験してたのか」と知り、すごいなと思いました。

映画『知らないカノジョ』より

milet:とは言いますけど、中島さんもすごい仕事してましたよね。ファンクラブのこととか、インスタの投稿のこととか、空き時間に常に何かやっていて。そのストイックさを見て、「あぁ、私はまだまだ足りないな」と思いました。

中島:そんなことない。miletさんは僕のファンクラブが「I AM:U(アイアムユー)」っていう名前だと聞いたときに「『I love you』みたいでいいね」って言ってくれたんだよね。それがうれしくて、(映画ロケ中の)横浜でテンションが上がったのを覚えてる(笑)。

milet:ありましたね(笑)。

──完成した映画を見た感想を聞かせてください。

中島:自分のすっぴんを見られているような気持になりました。僕が今まで出演してきた映画って、コメディだったり、サディストの役だったり、飾った役が多かったんです。

今回のリクのように人間味の強いキャラクターはほぼ初めてでしたし、現代劇だったから、“リアル”を表現しないといけないなと思っていて。

プレッシャーもありましたけど、三木監督がステキな環境づくりをしてくださったおかげで、飾らない姿でお芝居に臨めたな、と。そういう“自分”が映し出された映画だなと感じました。

miletさんは初めての映画、どうだった?

映画『知らないカノジョ』より

milet:「私、映画に出演したんだな」「自分のお芝居がちゃんと形になってる」「三木監督はやっぱりすごいな」と思いました。

自分が出ている映画を見るのはちょっと不思議な感覚もあったのですが、意外と“自分のまんま”でミナミが演じられたな、と。これが私自身とはまったく違う人物だったら違和感もあったと思うのですが、ミナミだったから真っすぐ演じられました。

これなら皆さんに見てもらっても大丈夫だなと思えましたし、ホッとしました。