──アドリブシーンの撮影エピソードがあれば聞かせてください。
milet:中華街でエッグタルトをすごい量食べたことですかね。リハーサルから食べちゃって。
中島:リハーサルは食べるフリでいいなんて、知らなかったからね。教えればよかった(笑)。
milet:「ごめんなさい」って、何度もスタッフさんに交換してもらったことをよく覚えてます。でも、素のmiletだったかもしれないくらい、楽しかった。
中島:横浜の横断歩道もよくなかった?横浜には、ロケに必ず遊びに来るという一般の方がいらっしゃるんですけど、その方が、僕らが走っていく場所に立っていて。
途中から、その方にギリギリまで近づくというゲームをしていました(笑)。その方は、リクとミナミの笑顔の源でしたね。
milet:きっとリクとミナミもそうやって遊んでいたと思うしね。本当に楽しかったなぁ。あのアドリブシーンは、2人の一番キラキラしていた瞬間を切り取った最高の青春シーンですよね。大好きなシーンです。
中島:すごくいいよね。
milet 中島健人と仲良くなった一つのきっかけは?「手を取って学校の中を駆け抜けるシーン」
──お2人の距離感がより縮まった瞬間、お互いの信頼度が増した瞬間は?
milet:信頼度に関しては日に日にという感じがしています。ただ、やっぱり一緒に体を動かすと仲良くなるな、と。
そういう意味では、ミナミがリクの手を取って学校の中を駆け抜けるシーンが大きなきっかけになったと思います。
中島:確かに!苦楽を共にするっていうやつだね(笑)。あのとき、「ファストフード店に行くんだ」みたいな話したんだよね。miletさんは行かないイメージだったからびっくりして。
milet:どういう印象なの(笑)。中島さんは、ケンタッキーと一緒にご飯を食べるんでしたっけ?
中島:食べます。海外のケンタッキーで、ライスが出たんだよね。それからニンニク風味のクリスピーチキンとご飯を一緒に食べるのが好きで。
milet:合うんだろうけど、びっくり。でも、そういう会話から「中島健人はちゃんと地に足がついているんだ」と思いました(笑)。
中島:お互いにそう思い合ってたんだね。
──本作はラブストーリーながら、一部SF作品のような戦闘シーンがありますが、どのような気持ちで撮影に臨んでいたか聞かせてください。
中島:僕は若干拭いきれない“中二感”があるので、銃とかを持つことができて、テンションが上がって、いつも以上に写真を撮りまくりました(笑)。
もう衣装合わせの段階から楽しみだったんだよね。首を守るスカーフみたいなものをつけるだけでテンションが上がって。ファンタジー系、恋愛系、どちらもやりたかったから、自分の願望が叶った感じです。
milet:あの前日にみんなで焼肉を食べに行ったんだよね。そこで団結力も高まっていて。
中島:そうだ。でも、撮影はきつかったなぁ。走り回って、叫ぶシーンもあったし、あの日だけ別の映画を撮っている感じでした。「恋愛映画だよね?」っていう感じで。
milet:そうそう。「私、なんの映画に出てるんだろう」と思った(笑)。
中島:miletさん、足速いよね。負けたくなくてちょっと頑張ったもん。
milet:ミナミは身体能力がちょっと高いキャラクターだったから。でも、重い銃を背負って走ったから、翌日は足がパンパンになって。「映画撮影って、こういうことか」と思いました。翌日もボロボロだったよね。
中島:オフィスのシーンでしょ。僕はみんなに「顔が疲れてる」って言われたのに、miletさんはすごく凛としててさ。どういうマネジメントしているんだろうと不思議だったよ(笑)。
──最後に、映画の公開を楽しみにされている皆さんへメッセージをお願いします。
milet:『知らないカノジョ』は、中島健人さんのソロとして初めての主演映画ですし、私にとっても初めて演技をした作品なので、そういう点でも楽しみにしていただきたいです。
きっとリクの素直だけど不器用なところはどこか応援したくなると思いますし、ミナミの孤独にも共感してもらえるところがあると思います。
2人を通して、大切な人やモノなどとの向き合い方を考えさせてくれる映画なので、大切な人と見てください。
そして、主題歌『I still』を歌うシーンもありますし、スケール感を楽しんでいただきたいので、ぜひ劇場でご覧いただけたらうれしいです。
中島:今生きているこの世界がより愛おしく感じることができる、今目の前にあるものが当たり前じゃないんだと気づくことができる作品です。
きっと大切なものをより大切にしたいと思えると思いますので、ぜひともあなたの大切な人たちとご覧になってください。