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JOYも発病「死ぬかと…」福島の高齢者施設で「結核」集団感染 今でも患者数毎年1万人超えの理由とは?

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自身が結核を発病したときのつらい体験を「めざまし8」の取材に語ってくれたのは、モデルでタレントのJOYさんです。

JOYさん:
毎日インフルエンザみたいな状態で、その間病院何個行ったんだろうってぐらい…。結局半年ぐらいたらい回しになってたんですけど、どんどんせきがしんどくなってきて…。

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2010年6月、JOYさんはせきが止まらなくなり、複数の医療機関を受診しますが「かぜ」や「咽頭炎」と診断されました。処方された薬は効かず、発熱・震え・吐き気・頭痛などが続いていたといいます。

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JOYさん:
せきが半年ぐらい出続けていて、血を吐いたりしてしまう日もあったりして、このままじゃ死んじゃうなみたいな体感があって、そのまま救急(車)で病院にマネージャーと一緒に行きました。「あと少し遅かったら死んでましたよ」って病院に言われるぐらいの状態で…。
最初に先生に「肺結核です」って言われた時に正直全くピンと来なくて、やっぱり昔の病気ってイメージで。

14年ほど前、JOYさんを襲ったのは…「結核」。
約3カ月入院し、退院後も毎日インフルエンザのような症状が続き完治まで約1年かかったといいます。

かつて、「国民病」とも呼ばれ、多くの人が亡くなった感染症「結核」。
医療が発展した今も感染は後を絶ちません。

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今年8月、福島・郡山市の高齢者施設で60代の男女2人が結核を発病。施設の関係者が発病したことで家族や利用者などを調べたところ、新たな集団感染が明らかになりました。10月2日までに感染30人、発病4人が確認されています。
別の医療機関でも9月13日、60代の職員1人が発病していたことが分かりました。この患者と接触した約2700人の健康診断を行う予定です。

今も日本では、毎年1万人以上が新たに発病し、約1500人が命を落としているという結核。
なぜ、今も多くの人が結核に感染するのでしょうか?

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結核予防会・結核研究所 太田正樹氏

「めざまし8」では結核予防会・結核研究所の太田正樹氏に解説していただきました。

結核感染患者毎年1万人の理由

――結核はそんなに感染力が強い?
結核予防会・結核研究所 太田正樹氏:
それほど強いものではないんですけど、人によってぜい弱な方が感染を受けると発病しやすいという状況はあると思います。

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そもそも結核とは、「結核菌」という細菌が体内に入って増えることで起きる病気で、ほとんどが空気感染です。結核に感染したとしても約8割~9割の人は発病しないといいます。 
発病すると結核は肺のほか、リンパや血管内に菌が入り込み他の様々な臓器に広がります。リンパ節、骨、腎臓、脳、皮膚などに病変を作ることもあり、最悪の場合、命を落とします。

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なぜ結核感染患者が毎年1万人以上出ているのでしょうか。
1つは年齢です。2023年の新たな結核患者のうち、65歳以上の数は6740人で全体の66.8%を占めています。
高齢者のリスクが大きい理由は、一度感染すると結核菌は基本的に一生その人の体内にい続けると言われていて、体内に結核菌が残っている割合が高くなっています。
免疫力によって菌を抑え込んで発病しないケースも多いですが、加齢などで免疫力が低下すると、菌が再び増殖を始め発病するケースがあります。

結核を疑うサイン

タンの絡むせき、微熱、体のだるさが2週間以上続く場合、注意が必要です。他にも、体重の減少、食欲不振、寝汗をよくかく、など、不安に思ったら医療機関を早めに受診してください。

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――かぜやマイコプラズマとどう見分ければいい?
結核予防会・結核研究所 太田正樹氏:
かなり難しい話で、かぜもマイコプラズマもコロナもインフルエンザもせきをするので、結核と見分けはつきにくいと思います。
最初の受診の時は「かぜです」と言われるかもしれないのですが、同じ医療機関同じ先生にもう一度かかって「まだ出ています」ということをおっしゃっていただければ違うことを考えられると思いますので、“ドクターショッピング”みたいなことはできれば避けていただいたほうがよろしいかと思います。

結核の予防方法

結核を予防するため日本ではBCGワクチンの接種、いわゆる「ハンコ注射」が行われています。9つの点のブロックが2つ並んだ跡が特徴的なハンコ注射。結核は、免疫力が未熟な乳幼児が感染し発症すると重症化しやすいため、日本では1歳未満の子どもに対し接種が行われています。

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約15年でワクチンの効果は消えてしまうため、運動・睡眠・禁煙など自身の免疫力を高め 発病させないことが大切です。
もし発病したら…抗菌薬による治療、少なくとも6カ月以上飲み続ける必要があります。

――早期対策にはどういうことが必要?
結核予防会・結核研究所 太田正樹氏:
感染することを防ぐのはおそらく難しいと思いますので、先ほどありましたようにたんの絡むせきなど2週間以上していたら医療機関にかかって、胸部X線検査やたんの検査をしていただくということかなと思います。


(『めざまし8』 2024年10月8日放送より)

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