栃木県南部にある太平山の「大平山神社」で、2024年6月14日から開催されている「あじさいまつり」。
山頂にある太平山神社へと続く参道、通称「あじさい坂」では、約2500株のアジサイが見頃を迎えており、この週末には約1万人の観光客が訪れました。
実はいま、この場所でイノシシの目撃情報が相次いでいます。
なぜ、野生のイノシシが頻繁に人前に現れるのでしょうか? 取材をすすめると、“ある理由”が見えてきました。
「人慣れ」してる?取材班が向かうとすぐイノシシに遭遇
6月22日、「めざまし8」が大平山神社に取材に向かうと、アジサイがきれいに咲く神社の参道で、すぐにイノシシを発見しました。
女性:
イノシシいますから気をつけて。
取材スタッフ:
イノシシいるんですか?
こども:
そこにいる!
取材スタッフ:
あぁあれか。ごそごそ動いていますね。
翌23日、取材班は再び、体長1メートル弱の野生のイノシシを発見。現れたのは神社の参道で、通行人との距離は、わずか2メートルほど…。
取材スタッフ:
そこ、イノシシがいますね、土を掘り返しています。
カップル:
階段に出てきちゃったんだけど…
取材スタッフ:
うわっ、堂々と参道を横切っていきました。
観光客の目の前の参道を横断するイノシシ。すぐそばに人がいても、全く怖がっている様子はありません。
「イノシシ出没注意」を促す貼り紙が、神社のなかの至る所に置いてありました。
なぜ、イノシシが人前に頻繁に現れるのでしょうか? 専門家に聞きました。
アジア動物医療研究センター長 パンク町田氏:
このイノシシが人慣れしている可能性が高い。おそらく幼少期に一度、人に飼育されていた、あるいはその後も持続的に人間に飼育された可能性のあるイノシシかと思います。
太平山神社の小林宣彦宮司は、イノシシが人を怖がらないことについて理由が思い当たるといいます。
大平山神社・小林宣彦宮司:
昔からうり坊に対して餌付けをする人が多く、人を怖がらないイノシシになってしまった。
では、「人慣れ」してしまっているイノシシに遭遇した場合はどうすれば良いのでしょうか?
アジア動物医療研究センター長 パンク町田氏:
今回のイノシシは非常に人に慣れていますので、よっぽどでない限りは人を襲うっていうことはないと思います。ただし、野生動物ですので100%信用するのは危険かと思いますね。イノシシの存在に気付きましたら、イノシシが興奮する前に遠ざかるというのが重要になるかと思います。
栃木市は、神社の敷地3カ所に箱わなを設置。
さらに、警察や猟友会などとも連携をとり、「イノシシを目撃しても刺激を与えず、餌を与えないようにしてほしい」と呼びかけています。
(『めざまし8』 2024年6月24日放送より)
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