新旧『めざましテレビ』キャスターが、思い出や苦労話に花を咲かせました。
1月7日(日)の『ボクらの時代』(フジテレビ)は、『めざましテレビ』から、OGの高島彩さん、中野美奈子さん、現メインキャスターの井上清華フジテレビアナウンサーが登場しました。
井上清華、先輩たちの週末の過ごし方に「楽しそう!」
『めざましテレビ』は、2024年4月に放送30年目を迎えます。
井上アナは「入社して6年、『めざまし』は5年、メインキャスターになって3年目」。高島さんは7年半、中野さんは6年半『めざましテレビ』を担当し、ともに多くの時間を過ごしたといいます。
高島:美奈ちゃんは(『めざましテレビ』のあと)そのまま『とくダネ!』(『情報プレゼンター とくダネ!』)にいったから、朝生活は、長くやってるよね。
井上:そのあと仕事がなかったら、結構、昼間になんでもできるじゃないですか。
高島:なかったらね。なかったら、そのままイタリアンとか行って。
中野:行ってましたよね、よく。
高島:ちょっとシュワっとさせていただいて。週末も、休みを見つけては…。
中野:沖縄行ったり。
高島:中国行ったり。
井上:土日で、ですか?
高島:土日で。だから、金曜日のオンエア終わって、そのまま空港行って。
中野:そう。もうスーツケースとかは、すぐに出られるように下に置いといて、飛び出しで。
井上:2泊ですか?
高島:金土泊まって、日曜日の最終便で帰ってきて。夜の10時くらいに、アナウンス室に戻って。
井上:うわ、楽しそう!
中野:仮眠室で寝て。
井上:あの2段ベッドで?同じですかね、今も。
高島:同じだと思います。
井上アナが「(仮眠室の)一ヵ所だけ金縛りにあう」と告白すると、中野さんも「そう!私もあった」と語り、盛り上がりました。
高島彩「コソ練は大事。何もしないで失敗した後悔はきつい」
中野さんは、バラエティ番組で共演経験のある井上アナを「早口でしゃべっていくようなコーナーなんだけど、全然かまない」と振り返り、絶賛。井上アナが「すごく練習していました」と語ると、高島さんは「コソ練は大事」と言って…。
井上:どういうコソ練をするんですか?
高島:滑舌練習したり、ちょっと下準備をしておいて、なんとなく「してないふう」な雰囲気でいるほうが、自分の気持ちも楽だから。まず、勉強はするし、練習はするけど、それを1回ゼロにして現場に入るというスタンスが好きで。何もしないで失敗すると「ああ、やっておけばよかった」って。その後悔は、きついから。
中野:(挙手して)質問!例えば、お二人、生放送されてるじゃないですか。生放送は、生ものだから、勉強していっても、日々ニュースが変わっているので何が起こるかわからない。そういうときのコソ勉の対応は、どうすればいいんでしょうか?
高島:やっぱり、日々の勉強。日々、ニュースを見て、日々新聞を読み「こういうふうに思うな」ということを、頭の中で思っているだけだと、言葉にならないんだよね。思っていても、いざしゃべってみるとまとまらないことって、結構あるじゃない?
井上:あります。
高島:だからもう、スーパーとかで一人で番組やってるみたいに、ブツブツしゃべったりしてる。
中野:えー?「今、野菜が高騰してます」とか?
高島:(笑)。そういう実況じゃなくて。
中野:あ、そういうのじゃない(笑)?
買い物中の時間など、一人の時間を見つけては、世界情勢などについて「コソコソ、ブツブツ、しゃべっている」と高島さん。
高島:いろんな言葉を口にしておくと、口がなんとなくそれを覚えていて、パッて言ったときに、その続きみたいなことが、自分があのとき(コソ勉で)しゃべった言葉みたいな感じで動くんだよね。そうすると、安心するから。
井上:でも、言語化するのって難しいなって。メインキャスターになって思いました。
高島:難しいよね。
井上:頭の中で、なんとなくニュアンスはわかるんですけど、「言葉で10秒でまとめて」って言われたら、「え、何言えばいいかわからない」って。特に最初は。
中野:でも、それを『めざまし』だと求められるじゃないですか。
井上:求められます。
井上アナは「毎回『違ったな』と」反省をしていると明かすと、高島さんも「難しい。別の言い方あったなって思う」と共感しました。
中野美奈子「彩さんがいなかったら、無理だった」
高島さんと中野さんは、悩みを抱えていた時期もあったと述懐。お互いの関係についても語りました。
中野:私も1年目のときに『めざまし』に配属されて、急に世界が変わったっていうか。自分の実力以上の仕事がたくさん来て、それができなくて、すごくつらいときもあったんですけど、そういうときに高島先輩が『めざましテレビ』に来られて。そこから本当に、一気に自分の悩みとか、吐露していいんだっていうような…。
高島:本当に、美奈ちゃんいなかったら、無理だった。
中野:私も、彩さんいなかったら無理だった。
高島さんは「お互いの弱いところも、強いところも知って、一緒にタッグ組んでたから。だからできた7年半だった」と、中野さんとの信頼関係を明かしました。
フジテレビアナウンサーからフリーランスへ…きっかけは?
また、高島さんは「タイプ的に、悩みを人に言うのが得意じゃない」と語り…。
中野:彩さんは、決まっていますよね。自分の中で、(悩みに対する)結論は。
高島:決まってる。わからなくて悩むというよりは「私はこう思う」。それが「できる」「できない」とか、「どう思うか」って聞いてみたり。
中野:そういった意味では、「辞めたい」と思ったときって、もう辞めるときでしたもんね。
高島:いつが最初だったかわからないけど、決定的に「もうダメかも」って思ったのは、やっぱり、帯状疱疹が出て、ニュースを読んでいても、針を刺すような痛みがいつ来るかわからなくて。その緊張感と、痛みと…あと、乾癬(かんせん)ってわかる?皮膚に赤い湿疹ができて、皮がどんどんむけていっちゃう。心の中で「できるかな?どうかな?」って思っていたところに、体が(もう無理だと)表してくれたから、ちょっと助かったというか。人にも言いやすくて。「すいません。もうこういう症状が出ちゃったので…」って。
井上:中野さんは?
中野:私は「辞めたい」は、結構、言ってましたよね。常々。
井上:(笑)。
中野:私は、言っちゃうタイプだから。逆に、いろんな人に言い過ぎて、ちょっと情報が錯綜するっていう(笑)。
高島:「辞めるらしいよ」「いや、まだ辞めないらしいよ」って。
中野:そうそう。「まだ辞めない。そんなつもりで言ってない」みたいな。それに、すぐに恋愛のこととか結婚のこととか、それがすぐ仕事に影響出がち。もう、人の歌を聴いただけで号泣しちゃったり…。
懐かしそうに話を聞く高島さんに、井上アナが「全部知ってらっしゃるんですね」と聞くと「全部、存じ上げてます」とニヤリ。
当時『めざましテレビ』のスタジオでアーティストの生歌唱に号泣する中野さんには触れることなく番組を進行していたと笑い合いました。
フリーになって「何もできなくなった」!?
そんな2人に、井上アナは「会社員時代と違うこと」を尋ねました。
中野:こまごましたメールのやりとりだとか、スケジュール管理とかも(事務所のスタッフが)全部代わりにやってくださるので…。
高島:なんか、なんにもできない人になっちゃったな。そういう意味では。
中野:確かに。
高島:局アナのときのほうが、仕事のことに関しては、連絡したり、交通費の精算したり。今は、ありがたいことに何もできなくなって、でも、その分を、家庭に振ってるかな。
仕事と家庭を両立し、ともに二児の母である高島さんと中野さん。子育てについても明かしました。
高島:『めざまし』やってたときの体力で子育てしたいって思うことは、よくある。
井上:変わりますか?やっぱり。違うなって思います?
高島:もう体力が、単純に衰えてるから。
中野:出産、妊娠したときに、アナウンス室の先輩から「大丈夫。不規則な生活していたし、時間も大変ななか、生活してきたから、赤ちゃん大丈夫だよ」って言われたんですよ。実際に生まれてきて、そのつもりで対応していたら、もう…。
井上:違います?
中野:(高島さんに)子育ての、赤ちゃんの不規則な時間と、仕事の不規則な時間って、まったく別物ですよね?
高島:(うなずいて)別物だね。
中野:責任感っていう部分では一緒なんですけど、いつなんどき泣いたり、起きるか、何があるかわからないっていう。
高島:子育ては、トイレ行くにもついてこられて「ママー!」みたいなのから、寝るときだってお風呂だって…日常生活が、ずっと自分が自分じゃないような時間。でもそれも、一時期なんだよね。
「終わったらもう、いい思い出になるような時間」と乳児期の子育てを振り返りました。
高島彩『FNS歌謡祭』でのアクシデント
その流れで、高島さんは、『FNS歌謡祭』の思い出を語りました。
高島:『FNS歌謡祭』って長いじゃない?
井上:そうですね。5時間くらいありますよね。
高島:リハーサルとか入れると、朝からずっと、(中継先のホテルの)「飛天の間」にいて。授乳中だから、どんどん母乳がつくられてて、だんだん(胸が)張ってくるわけ。だからもう、ドレスの中で、おっぱいが。
中野:わかります。
高島:母乳が。ね、そうだよね。
井上:そうなんですね。
中野:もう、止まらないの。
高島:自然現象で、どうしようもなくて。もう、スタイリストさんのところへ駆け込んで、ドレスあわてて着替えて。
井上:(笑)。
高島:でも、それもいい思い出。なんかそんなふうに仕事したのって。
中野:確かに。
高島:面白いなっていうか。やっぱり、面白いか、面白くないかでいったら、面白いほうにいきたいじゃない。
井上:面白いです。
高島さんは「私、結構、好きなエピソード。『FNS歌謡祭』で母乳が出ました!」と、茶目っ気たっぷりに語りました。
井上アナ「気にしないようにしていたけれど…」
3人は好きなアナウンサーランキングについても言及。井上アナは「私、今年、初ランクインしたんです」と報告。中野さんは「高島先輩が殿堂入りしてくれたおかげで、1回、1位になれた」と振り返りました。
中野:『めざまし』のスタッフに、「よかったね、高島さんが殿堂入りしてくれたおかげでやっと1位がとれて。でもそれは本当の1位じゃないからね」って言われて(笑)。
井上:えー!
高島:そういう愛されキャラだから、美奈ちゃんって。結構、みんなに…。
中野:そうですね、言われがち。
高島:いじられキャラ。それだけ愛されてるし、美奈ちゃんの懐の広さみたいなことだと思うんだけど。
中野:でも、落ちたら落ちたで言ってくれるし、嫌いなアナウンサーとかで選ばれてても、その『めざまし』のチームの人たちがそれを笑いながら言ってくれたりするんで。気にならないって言ったらウソですけど、「まあこういうもんか」みたいな。
高島:そうだね、そう。
中野:話のネタに。
高島:こうやって(前のめりになって)見るって感じではないけど。でも、だいたい嫌いな(アナウンサーの)ほうにも入ってるんだよね。
中野:好きと嫌いは、あれですね。
高島:好きに入ってたら、嫌いにも入って。
井上:そうらしいですね。
高島:だから相殺みたいな感じで、最終的には気にしないっていうのが一番だけど、気にはなるよね。
井上アナは「今まで気にしないようにしてたんですけど、周りが言っていると気になる」と本音をポロリ。
これには、高島さんから「投票制だったら、私すごい推す。投票したい」、中野さんからも「私も、全パソコンから投票する」と、あたたかいエールが送られました。
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