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三上博史 寺山修司と過ごした強烈な5年間「見るもの聞くものすべてがカッコよかった」

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40歳で役者廃業を考えるも、恩師の没後記念公演で心境が変化

――ドラマから舞台へ出演の幅を広げていくようになったのは、どんな理由からですか?

実は僕、寺山さんから「お前は舞台には向いていない」「お前は俺の映像要員だから」と言われていたんです。本当は、寺山さんの舞台があまりにもカッコよかったから自分もやりたいと思っていたんですが、その言葉がずっと心の中に残っていて。だから、20代30代は、舞台をやっていないんですよ。

いろいろな役をやる中で、「このまま役者をやっていていいんだろうか?」という迷いが出てきて、40歳で役者をやめようかとも思っていました。そんな時に、寺山修司没後20年記念公演「青ひげ公の城」(2003年)の話があったんです。

寺山さんに言われたことを先輩たちに話したら、「もういいんじゃない?」と背中を押されて、自分も「もう辞めるし、最後だからやってみよう」と思って舞台に立ったら、それまでの悩みが払拭されたんです。「ここにも生きる道はあるんだ」と。

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公演が終わって、当時住んでいたアメリカのアパートに帰ってから、たまたま観た舞台が「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」でした。役をやりたいとは思わなかったけれど、楽曲を歌いたいなぁと思って東京に戻ってきたら、偶然にも「ヘドウィグ~」の企画を持ちかけられました。それから、蜷川幸雄さん演出の「あわれ彼女は娼婦」(2006年)など、舞台にバーッと出るようになりました。

――役者人生を経てきて、以前と変わった部分はあると思いますか?

過去の自分には作為的な部分があったかもしれないけれど、今は嘘のない、誠(まこと)のところだけでやっていると思っています。

時代とともにツールは変わっても、結局は自分が面白いと思うものしか提供できないんですよね。そういう点では、何も変わっていないです。

僕のキャパはあまり広くないけれど、そこを一緒に楽しんでくれる人はいると思うし、共感、共鳴してくれる人には届くだろうと思ってやっています。

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