ヤンチャっぽくてきれいなお母さんがいる「静雄とは似ている部分が多い」

──完成した「劇場版 ポルノグラファー~プレイバック~」を観た感想は?

とにかく映像がきれいで、要所要所に「いいな、このカット」というシーンが多かった印象です。物語のことで言うならば、恋愛面でも木島先生と春彦の関係性がより深まっているなと思いました。

──ぶっきらぼうに見えて純粋で母親思いの静雄という役と、ご自身を比べてみて共感できるところ、違うところはありますか?

静雄とは母子家庭だとか、春子のようにきれいなお母さんがいるというのは一緒なのかもしれないです。うちもお母さんきれいなんです(笑)。僕は割と暗い人間なので、あまり話さない静雄とはテイストは違うけれど、似ている部分は感じます。

あと僕は大阪出身で、周りの友達に静雄みたいなヤンチャっぽい雰囲気の子がいたりするので、そこにも共感できます。

違う部分は、僕は人としゃべるのは好きだけれどしゃべれない人で、静雄は割と自分の感情をあまり表に出さないというか、今回の作品ではあまり出していない役なので、そこはちょっと違うかなと。似ている部分のほうが多いと思います。

──静雄を演じるうえで心がけていたことは?

意識してこうしようというのはなくて、監督からは事前に「ちょっとヤンチャっぽくて、危なっかしくて男にだらしない感じのお母さんに対してしっかり者で」と言われていたので、それは頭の中に置きながらお芝居をしていました。

自分と年齢も近いし、ああいう母親がいる友達もいたりするので、静雄は割と身近な存在ですね。

──撮影で印象的だった出来事は?

車を運転するシーンですね。僕は運転免許を持っていないので、けん引してもらっての撮影だったのですが、運転するの難しいなと思って(笑)。あとは、うーん…めっちゃどうでもいいことしか浮かばないですね、「カレーうどんがおいしかったな」とか(笑)。

──撮影現場の雰囲気はいかがでしたか?

撮影現場では本当にたわいもない話しかしていないです。春子役の松本若菜さんもライダーものに出演されていたこともあって、そういう話で盛り上がったり、竹財さんからは「短髪のほうが似合うね」と言われたりとか(笑)。和気あいあいというか、和やかな雰囲気の現場で「うれしいな、やりやすいな」と感じていました。

──竹財さん、猪塚さんの印象は?

お2人とも僕よりも年齢が上なので、大人としての余裕を持った方々だなと思いました。

お芝居に関していえば、猪塚さんはすごくまっすぐなお芝居をされるし、竹財さんは「ポルノグラファー」ならではかもしれませんが、独特な間合いのしゃべり方をされるのが印象的でした。

──松本さんとも本当の母子のように自然な雰囲気でした。

松本さんは自然と春子を演じられていて、本当にその辺にいそうなお母さんというか。あんなきれいなお母さんなかなかいませんが、そういう風に思わせるお芝居をされているなと思いました。年齢がかなり下の僕に対しても気さくに話してくださるので、すごくお芝居もやりやすかったです。