2024年に入り、感染者が相次いで確認されている「はしか」。2024年に国内で確認されたはしかの感染者は13人にのぼります。
きのう3月14日には、都内で開催中のミュージカルの観客に、はしかの感染者がいたことが発表されました。

強い感染力の「はしか」 医師「予防法はワクチンしかない」

感染力が極めて強いはしか。

感染経路は接触感染や飛沫感染だけでなく、空気感染もするといいます。

感染するとまず発熱やせき、鼻水といったかぜのような症状が。熱が2~3日続いた後、39度以上の高熱と発疹が現れます。さらに、患者の1000人に1人は重症化し脳炎になる可能性も。

SNS上では、はしかについて「ビタミンを摂取すれば簡単に直すことができる」「自然免疫の方がワクチンよりも良い」「自然免疫を獲得するチャンス」などの投稿がされています。

いとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道医師は、これらのSNSの情報は誤っているので注意が必要だと言います。

伊藤医師:
ビタミンには、はしかのウイルスを特異的に減少させる治療薬ではないです。
また、感染したことによって重症化することや命を落とすこと、周囲への感染などを考えると、自ら感染して免疫を獲得することはリスクが大きすぎて推奨しかねます。

さらに伊藤医師は予防法は「予防法はワクチンしかない」と話します。

伊藤医師:
空気感染が非常に強い確率で起こりますので、マスクやうがいや手洗いでは十分に防ぐことは、 かなり厳しいと思います。通常ワクチンは、1歳の時に1回目、5歳~6歳の間に2回目を打つようになっており、2回接種をしてあると、長期間にわたって感染予防に十分な抗体価が得られます。

伊藤医師のクリニックでは、ワクチンの接種などはしかに関する問い合わせが3~4倍ほどに増えているそうです。
子ども以外も30代40代の麻疹風疹混合ワクチン接種が急増しており、ワクチンの入荷待ちをしている人も。

伊藤医師は「不安があれば近くの医療機関に相談し、2回目のワクチン接種を完了するということを考えるのがよい」と話しています。