<岡崎紗絵 コメント>

岡崎紗絵

――オファーを受けたときは、どう思いましたか?

すごくうれしかったのと同時に、「山岳医療」という言葉を初めて知ったので、調べてみるところから始めました。

撮影は、絶対に大変だと思いましたが、その分すごくやりがいがありそうで、自分自身も成長できそうだと思ったので、撮影が始まるのを楽しみにしていました。

――撮影現場の雰囲気はいかがですか?

これまでに何度か医療ドラマをやらせていただいていますが、「そうだ、こんなに大変だったんだ…」と思い出しました。

視野を広く、いろんなことを俯瞰(ふかん)で見ないといけないですし、科ごとに見方や意識することも全然違ってきて、指導してくださっている先生に、手技も細かく教わったり、たくさん質問したりしながら日々の撮影に臨んでいます。

撮影現場は、監督さんやプロデューサーさんと、「自分はこう思うけど、どう思いますか?」みたいな意見交換をすごくしやすい雰囲気です。

主演の杉野さんが率先してスタッフさんと話し合われていて、そんな空気作りをしてくださっているからだと実感しています。疑問は解消してから撮影に臨むというスタイルが現場にあるのは、すごくありがたいことだなと思っています。

――岡崎さん演じる、村松典子について教えてください。

ちゃんと周りを見ている、すごく芯の強い女性です。表は明るく快活ですが、その明るさゆえに自分が思っていることをズバッと発言する一面もあって、裏表のない女性だなと思います。

医療現場にいる女性は、やっぱりどこか強くないといけないイメージがあり、典子もはっきりした部分を持っていてその強さが前面に出ています。

ただ、内に秘めた思いとの葛藤も抱えていて、表に出さないように自分で隠している。そんな繊細なところもしっかり描かれているので、典子の人間らしさをちゃんと演じていけたらいいなと思います。

――共演者のみなさんの印象は?

杉野さんは、本当に深く考えて、疑問に思ったことは周りに言える、宮本歩と似た“貫く力”がある方だなと思います。

ひとつひとつのシーンを、すべて納得してから挑む、曇りなく大事に重ねている印象がすごくあります。

宮澤さんは、ご一緒するのは初めてですが、すごく気さくで、ものすごく頼りになる先輩です。親しみやすさがあって、初めましての感じがしないというか。

宮澤さんは、感情を表に出すことのない、淡々とした役柄を演じられていますが、ご本人は感情や表現が豊かな方で、笑顔もとても印象的なので、役とのギャップがあるなと思っています。

向井さんは、ムードメーカーでやさしい方だなと思います。何かトラブルがあっても、持ち前の明るさと対応力で笑いに変える力が本当に素晴らしいなと。

焼き鳥屋さんのシーンは、実際にお店をお借りして撮影しているのですが、撮影中にお店の電話が鳴ってしまっても「誰か出て!」と言って、場を和ませてくれていました。

――視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。

日本で「山岳医療」の認知度がまだまだ高くないなかで、試行錯誤、トライアンドエラーを積み重ねながら、それでも立ち向かっていく姿にはすごく勇気をもらえますし、希望や力を与えられるドラマになると思っています。

病院内でのオペと、山での救助活動や処置のギャップと、大自然の中で起こっている臨場感や開放感を味わってもらえればと思います。

あとは、医者も人間なんだ、と感じられる物語になっていると思います。それぞれのプライベートや過去に関わるシーンなどで、人間模様が細かく描かれるので、どのように気持ちが動いていくのかにも注目して楽しんでもらえたらうれしいです。