<村瀬健(プロデュース )コメント>
素晴らしい役者さんが、『海のはじまり』に参加してくださいます。それも、まさかの池松壮亮さんです。
正直、池松さんを地上波連ドラにお迎えできるとは思っていませんでした。今回、どうしても池松さんに演じていただきたい役があったので、難しいことは承知の上でお声がけをさせていただきました。
脚本をお読みいただき、ご本人にお会いしてこの作品に込める想いと池松さんでなければならない理由を伝えさせていただいたところ、お引き受けいただけるとのお返事をいただき、その場で飛び上がりそうになりました。
池松さんのお芝居のすごさに関しては、説明するまでもないと思います。悦(よろこ)びや悲しみ、やさしさや強さといった感情はもちろんのこと、この世の正義も悪も、怒りも赦(ゆる)しも、そのすべてを何気ない表情やちょっとした仕草で表現されるすごい方だとずっと思っていました。
感情を内側から表現するというか、心の奥にある隠された別の感情みたいなものを感じさせてくれる、言葉にできないすごい芝居をする方だとずっと思っていました。
その池松さんのお芝居を、僕自身が連ドラで見たいと思ったのです。
10時間という長い時間をかけて人の心の移ろいを描けるのが連続ドラマの強みだと僕は思っています。
このドラマで池松さんに演じていただく津野は、夏と別れた後、一人で海を育てていた水季のそばにいて、彼女にそっと寄り添っていた人物です。
そのことを夏はまったく知りません。水季の死をきっかけにして突如現れた夏に対して、津野は何を思うのか。
そこから動きはじめる津野の感情、微妙に揺れ動いていく心を、池松さんにしかできない表現方法で演じていただけることを、僕自身が誰よりも楽しみにしています。