川西拓実&佐藤大樹が語る『逃走中 THE MOVIE』撮影裏話「円陣は…」
──まずは、完成した映画『逃走中 THE MOVIE』を見た感想から教えてください。
佐藤:[逃走中]は子どもにすごく人気があるコンテンツで、それを映画化して夏休みに公開となれば、お子さん向けになっているのかなと思っていましたが、まったくそんなことはなくて。
子どもはもちろんですが、僕らの世代や親御さんの世代でも楽しめるし、何より感動できる作品になっていました。
口コミやレビューでも「『逃走中』で泣かされると思わなかった」という声が多く上がるんじゃないかなと思うくらい、いい映画になっています。
川西:自分が出ているので、 客観的に見るのは難しかったんですけど、本当に「いろいろ凝っているな」と思いました。面白いポイント、感動するポイント、ちょっとカッコいいところもあって。見ていて時間を忘れるくらいでした。
──みなさん陸上部員の役で、走りっぱなしという印象がありますが、特に大変だったのはどんなことでしょうか?
佐藤:まずは冬の撮影だったので「寒さ」ですね。あとは、撮影から公開までの時間がタイトで、スケジュール的にはとにかく追われながら撮る、という感じで。リアル[逃走中]みたいでした。
アクションも多く、一つでもミスが起こったらケガにつながりかねないという緊張感がありました。
川西:そうですね。あとは、子役のカイ(川原瑛都)くんの撮影は、夜8時までだったので、そこが軸になってスケジュール調整をし、撮影を進めるというのが、スタッフさんは大変だっただろうな、と思いました。
──6人が集まる陸上部のシーンの撮影で印象だったエピソードはありますか?
佐藤:陸上部の6人が学校のグラウンドで集まる回想シーンがクランクインだったのですが、円陣を組むカットは西浦(正記)監督が自由にやらせてくださいました。
事前リハーサルで、それぞれがプランを持ち寄って監督にプレゼンをさせてもらって、実はあれはみんなのいいとこどりでできたシーンになっています。あのときの表情やお互いの目配せとかも自分たちなりに工夫したので、印象的ですし、何よりすごく楽しかった。
僕が演じた譲司は、結構過酷でシリアスなシーンが多かったので、素で笑えたあの回想シーンが余計に印象に残っています。
川西:もう一つの再会シーンも印象に残っています。そのシーンは、撮影の終盤だったので、それまでの撮影を振り返って、懐かしい気持ちと、もうすぐ終わっちゃう寂しさみたいなものも入ったりして。
実際にできあがったものを見ると、みんなの笑顔が楽しそうで、感動するというか、泣きそうになってしまいました。
佐藤:いやぁ~すごい分かる。撮影していたときのことを今も思い出すんだよね。楽しかったこととか、大変なシーンをみんなで乗り越えたこととか。
川西:そう。なかなかこんな体験できないので。
──佐藤さん演じる譲司、川西さん演じる大和ともに、感情を爆発させるシーンが印象的でしたが、泣きのお芝居はいかがでしたか?
川西:僕にはちょっと難しかったです。そのときの感情とか気持ちの流れが大切ですし、正解がわからないまま演じていた気がします。鼻水が出ちゃって恥ずかしかったなぁ(笑)。
佐藤:同じくです。もうその日、現場に行ってみないと分からないという感じで。僕は普段からドラマや映画を見て泣いたりしないので、役にグッと入り込まないといけないなと思っていました。
でも、拓実のお芝居にはグッときたよ。
川西:僕もです。なんといっても、大樹くんのこの目にやられました。
佐藤:うわぁ、うれしい。
川西:言葉がなかったとしても、目だけで分かるという。一緒にお芝居させてもらっていて、目力と目の動き方のすごさを感じて、すごく勉強になりました。でも、自分ができるかって言われたら、それはムズいなってことなんですけど(笑)。
佐藤:僕がお芝居をはじめたての頃に、あるプロデューサーに「君、自分の武器が何か分かる?」って聞かれたことがあったの。「分からないです」って答えたら、「目だよ」と言われて、ある役者さんの名前を挙げて「この人の目に似てる」って言ってもらった。
今回、拓実にそれを感じてました。
川西:おぉ!
佐藤:これだけ目で訴えられる人なんだと分かって、「ちょっと、やべえな。この人とお芝居するのか」って。譲司の役は口数が少ない分、目や表情でのお芝居になるので。自分のなかではチャレンジングな役になりました。