<ストーリー>

古い常識・偏見で凝り固まったひとりの中年男・沖田誠(51)。

家族からは「堅物」と嫌われ、デリカシーのないその言動は、会社の部下からも敬遠されている。

だが、彼は彼なりに自分の信じる道を突き進んできた。それが「たった一つの正解」だと信じて――。

そんな彼に転機が訪れる。高校生の息子が3ヵ月前から引きこもってしまったのだが、家に連れてきた友人がゲイだとわかり、誠は反射的にその友人を否定してしまう。

そんな誠に、息子が告げたひと言に誠はショックを受ける。「僕は…お父さんみたいな人には絶対なりたくない!!」。

家族がいるから、満員電車にも日々の仕事にも踏ん張れた。なのに…。愛する息子に全否定された誠は、落ち込む。俺だって、好きでこんな自分になったんじゃない――。

そんな誠に、息子の友人・大地がある提案をする。「お父さん、俺と友だちになれませんか?」。

偏見だらけのアラフィフのおっさんに、二回り以上年下のゲイの友だちができたことで、彼の「常識」がアップデートされていき…。