憧れの森山未來と共演!撮影初日に“好きな理由”を熱弁

──本作にはさまざまな経歴を持つキャストが参加していますが、最も刺激を受けた人は?

森山(未來)さんですね。というのも、僕が一番好きな映画(「モテキ」/2011年)に主演されていて、映画を見てからずっと森山さんが大好きで。森山さんは役者以外に、コンテンポラリーなど身体表現もされていて、憧れの存在なんです。

出演している作品は全部見てきましたし、いつか共演したいとも思っていて。だから、今回ご一緒できて、本当にうれしかったですし、一つ夢が叶いました。

クランクインの日が森山さんとのシーンだったのですが、前園ケイジの人格を作るうえで大事なシーンだったので、すごく意気込んでいたんです。そういう僕の緊張感を察したのか、森山さんが場を和ませてくださって。ただお芝居が洗練されているだけではなくて、周りの人への気遣いも完ぺきな方なんだな、と。その現場での姿は勉強になりました。

──森山さんとどんな会話をしましたか?

初日に、どれだけ森山さんの作品が好きかということは熱弁しました。「これだけは伝えたくて」と。森山さんは、はにかんでいらっしゃいました(笑)。

──お芝居で対峙した感想を聞かせてください。

迫力というか、今まであまり感じたことのない…圧というか、そういうものを感じて。率直に「あ、本物だ」と思って(笑)。でも、大好きで、憧れている方だからこそ、「ここで負けちゃいけない」とも思いました。

その思いは、ケイジの小林への思いと通じるものがありますし、そういうことも含めて森山さんに引き出していただいた感じがして。森山さんから感情をもらって、いいお芝居ができたんじゃないかなと思っています。

──森山さん以外のキャストとも印象的なエピソードはありますか?

ケイジって、すごい短パンを履いていますよね。本当にしょうがないんですけど、短パンが短すぎる故に、座っていると隙間から下着が見えちゃうことがあるんです(笑)。

座っているケイジとKABE太人(宮世琉弥)が対峙するシーンで、宮世くんのツボに入っちゃって、芝居ができなくなったことがありました。僕もそれが面白くなっちゃって、わざと下着が見えるようにして(笑)。そういうやり取りが楽しかったです。

──そのケイジの衣装は、どのような経緯で生まれたのでしょうか?

正直に言うと、「用意していただいたものを着た」というのが答えです(笑)。Babymixさんのスタイリングなのですが、とても印象的な衣装の組み方をされるスタイリストさんですね。

ケイジに関しては、漫画を読んでイメージしていたものとはまったく違う衣装が置いてあって、「これを着るのか…」と一瞬ためらってしまいました。でも、周りのキャラクターが濃いですし、これくらいやらないと前園ケイジの存在がいいスパイスにならないよな、と思い納得して。

いざ着てみると、最初は足が出ていて恥ずかしいなと思ったのですが、ちょっと快感になってきちゃって(笑)。普段は絶対に着ない服だからですかね。あみあみのインナーも、「着てみるとカッコいいな」と。それ以来、「早くあの短パンが履きたい!」という気持ちになっていました。撮影が終った今はもう“短パンロス”です。

ロケのとき、みんなに見てほしくて、あの格好のまま吉祥寺を闊歩したこともありましたね(笑)。