日本人選手4人全員が決勝に進出したスノーボード男子ビッグエア。木村葵来選手(21)が日本勢金メダル1号、木俣椋真選手(23)が銀メダルを獲得。日本勢ワンツーフィニッシュを果たす快挙を成し遂げました。
体操やパルクールで身につけた“空中感覚”
スノーボードが趣味だった両親の影響で、幼い頃からスノーボードに親しんできた木村選手。木村選手が9歳の時、取り組んでいたのは横に1回転するフロントサイド360でした。
『サン!シャイン』が、14年来の親交があり、当時を知るスノーボードショップ「BRIDGEPORT」の阿部好広さんに話を聞くと…。
BRIDGEPORT 阿部好広さん:
体操は小学校からやってて、小6までずっとやってたんですよ。身体能力がいいので、やっぱり違うなって思いました。
スノーボード以外にも、体操やトランポリン、特技のパルクールで空中感覚を身につけたといいます。
BRIDGEPORT 阿部好広さん:
抜けてからグラブをする一連の動きはやっぱり体操の空中の感覚、軸のぶれないような感覚がしっかり体操で身に付いていたから、ああいう演技ができてると思います。
空中から着地の一連の動作も体操の着地(の感覚)はやっぱりあると思います。両足でバチって着地するのはやっぱり体操はいきていると思います。彼の強みだと思います。
決勝でただひとり90点台をマークした木村選手。それはまさに幼少期から培った空中感覚がなせる業だったのです。
強さのポイント
『サン!シャイン』は全日本スノーボード選手権に2度出場しているスノーボード専門誌の編集長、野上大介氏に話を聞きました。
――今回の活躍はどうご覧になりましたか?
野上大介氏:
勝負強かったにつきますが、やっぱり木村葵来が2本目にスイッチバックサイドスピンという、通常のスタンスと反対側なので右利きの人が左利きでやってるようなイメージで、さらに進行方向に背中を向けていくので視界が切れるっていう意味も含めてすごい難しいんですけど、
2本目に、その技の5回転を失敗したにも関わらず、
3本目に、5.5回転1980という技を決めた、メンタルの強さ。
谷原章介キャスター:
スノーボードの挑戦していくっていうカルチャーなのか、メンタル的にすごく強い、どっちなんですか?
野上大介氏:
メンタルは強いと思いますね今回、あの大舞台で。
結構練習するジャンプ台って小さかったりするんで、そもそもスノーボードをぶっつけ本番的なのがあるんですよ。多く回転することを想像して。
ワンツーフィニッシュとなった木村選手と木俣選手、実は今回、2人は同じ技でもポイントに差がついています。
野上氏によると、木村選手のスゴさのポイントは、ここ一番での「飛び出しと着地」。滞空時間が長くなることで着地にも余裕ができると言います。
“メンタルモンスター”
木村選手の父・友浩さんいわく「どちらかというとお調子者。大会の場合はいつも抑えるように8割で勝ってこいと言っている」という木村選手。
「BRIDGEPORT」阿部さんによると、大舞台でも物おじせず、“メンタルモンスター”と言われていることについて、木村選手本人は「父親のプレッシャーの方が強いから試合は緊張しない」そうです。
そして話題になっているのが、木村選手の丸刈り姿。
「今シーズンから頭を丸めるスタイルが自分の中でもあっていて、これにしてから調子が良かった」ということで、オリンピックに合わせて横3㎜上は6㎜と丸刈りヘアで気合を入れてきたそう。表彰台で金メダルをかけられるときに帽子を取って丸刈り姿を披露した木村選手。「最高の形でこの頭を披露することができました」と語っています。
そんな丸刈りにした理由。実は、「ドジャースのベッツ選手を見てヒットを打って守備も華麗でかっこよかったから」だということです。
――野上さんから見たこの木村選手はどういうキャラクター?
野上大介氏:
お調子者っていうのが合ってるのか分からないですけど、僕、解説させてもらっててリモートで現地と繋いでインタビューさせてもらうことがあるんですけど、その大会で勝った選手の後ろに葵来がいて、「なんか面白いこと言えよ」っていう声が入ってきたりするような感じで、逆に「面白いこと言ってよ」って言うと結構真面目に答える。めっちゃいいやつですね。
シーズン問わず練習できる練習施設が全国にあることも日本人選手の強さの秘密だというスノーボード競技。
今後はスノーボード男子スロープスタイル予選が16日(月)、18日(水)に決勝が行われます。
(『サン!シャイン』2026年2月9日放送より)
