<あらすじ>
13年前。横浜・中華街にほど近い住宅で、ある少年の父親が風呂場で亡くなっているのが見つかる。酒を飲んだあと、入浴したことによる溺死。警察はそう判断したが、ひとつだけ不可解な点が…。
事故のあと、少年の母親が何も言わずに行方をくらましたのだ。 父の死は、はたして本当に事故だったのか――。
22歳になった小柳龍一、通称ロン(大西流星)は、大学にも行かず、仕事もせず、怠惰に日々を過ごしていた。そんなロンを幼いときから見守り続けてきた年の離れた幼なじみの岩清水欽太(原嘉孝)。彼は、13年前、ロンの父・孝四郎(河相我聞)の事故で現場にかけつけた警官だった。
事故の真相を探るべく神奈川県警・捜査一課の刑事になった欽太。だが、いまだロンの母・南条不二子(伊藤歩)の行方はわからなかった。
そんなある日、ロンのもとにある相談が舞い込む。ロンの祖父・良三郎(螢雪次朗)の知人女性が、闇バイト絡みの詐欺被害にあったというのだ。高校時代に同級生の心中未遂事件を解決した経験があるロンは、無理やり詐欺事件を調べさせられることになる。
幼なじみのヒナ(平祐奈)の力を借り、詐欺の実行犯の行方を追う。ところが、事件に踏み込みすぎたロンは、闇バイトの組織に拉致され監禁されてしまう。
闇バイトに手を出した青年、美しさの追求から逃げ出したインフルエンサー、事実無根の誹謗中傷に苦しむ女性、居場所を求め街をさまよう少女など、生きづらさを抱え、誰でも足を踏み外してしまう瞬間が訪れうる現代社会。
ロンは、幼なじみの欽太、ヒナ、マツ(高橋侃)、凪(紺野彩夏)とともに、そんな人たちすべに手を差し伸べ、学歴も、定職も、お金も、名誉も、何も持たないからこそ、立場や常識にとらわれないフラットな言葉で、その心を救っていく。
